長雨が続く梅雨の3大お悩みの1つ、それは髪のうねり(ちなみに残り2つは洋服の生乾きと足のニオイです※個人の見解です)。
朝、スプレーやワックスを駆使してどんなにバッチリセットしても、気づけばうねうね…。テンションが下がってしまうこと、ありますよね。
今回はなぜ梅雨時(雨)は髪の毛がうねるのか、その原因から解明しつつ、髪のうねり対策をご紹介します。
これで梅雨も怖くない!
梅雨時の髪の毛のうねり対処法「乾かし方ひとつで梅雨なんて怖くない!」
1. 梅雨になると髪の毛がうねるのは何故?
髪にとって梅雨は天敵…
そもそも梅雨になると髪の毛がうねるのは、湿気によって髪の毛が濡れるせいです。潤いって大事そうなはずなのに、不思議ですね。
そもそも髪の水分量は10%程度だと言われています。
しかし、湿気によってこの水分量が、時には倍以上の増えてしまうそう。
髪の内部にはコルテックスというタンパク質があり、水分を吸収すると膨張してしまうので、湿気によって水分量が増えるとうねりなどになって現れてくるのです。
■ 日本人の7割はくせ毛!?
また、日本人の7割はくせ毛とも言われています。
「日本美人=黒髪ストレート」の印象からすれば意外ですが、とくに女性は朝、寝癖直しも含め髪の毛をセットしてから出かける人も多いはず。この場合の「くせ毛」というのは、巻き毛のようなくるくるヘアとは違い、なんか若干うねっているあの状態です。
これは毛穴の形で決まっていて、多くの日本人は「波状毛」という毛穴を持っています。
これこそが、緩やかなうねりの原因。
ただし、この波状毛はドライヤーなどできちんとセットすることも可能です。
たとえばシャンプー後、自然乾燥だと髪がうねってしまうけど、ドライヤーで乾かせばきれいになる人は多いのではないでしょうか。これは「水素結合」によるものなのですが、平たく言うと梅雨時に髪がうねるのは、髪に水分が増えてしまうことと、それによって自然乾燥に近い状態になってしまうことによります。
■ 髪の毛がうねる原因①: 髪の毛がダメージを受けている
さらに、髪の毛のうねりを促進させてしまうのが髪のダメージです。
髪の毛の表面はキューティクルによって保護されていますが、さまざまな要因によって髪が傷むと、このキューティクルが剥がれてしまい、そこから水分が侵入しやすくなってしまうのです!
髪が傷んでしまう原因としては以下のようなものが挙げられます。
・パーマ ……人工的に髪の毛の形を変えるので、当然「やりすぎ」は髪にはダメージが加わります。
・ヘアカラー ……こちらはわざと髪の色を変えるので、やはりやりすぎは傷みの元です。
・コテやホットカーラー ……ゆるふわヘアスタイルに欠かせないアイテムですが、高温で髪をセットするため、使いすぎると髪がゴワゴワになり、やがて傷みの原因に。
・ドライヤー ……うねり防止に欠かせないアイテムですが、乾いた髪にしつこくあてたり、長時間高温の熱風を髪に当てたりすると、やはり髪を傷めることになります。
・紫外線 ……お肌にダメージを与えるのと同様、紫外線は髪にもダメージを与えます。
強い紫外線を浴びた髪ではキューティクルが焼けてしまうこともわかっています。
・プールや海水浴 ……ただでさえ紫外線が髪にダメージを与える存在なのに、プールや海水浴で髪が濡れた状態で紫外線を浴びると、そのダメージが加速されます。
これは、システイン酸という髪のダメージを促進する物質が多量に作られるため。おまけにプールや海水浴時は紫外線そのものの量も強いので、注意が必要です。
■ 髪の毛がうねる原因②: 髪が濡れるとキューティクルが開く!
こうしたリスクを回避したとしても、キューティクルは簡単なことで開きます。
そう、髪の毛が濡れたとき。
髪が濡れると、それだけでキューティクルが開いてしまうのです。
つまり梅雨時に髪の毛がうねるのは、
髪が濡れる→キューティクルが開く→水分が髪の中に入る→うねる(おまけにゴワゴワになる)
という流れによるもの。
さらに上記のように髪が傷んでいれば、キューティクルは開きっぱなしですので、うねりは加速してしまいます。
▼ 肌にとっても梅雨は天敵
2. 髪の毛のうねり対策、カギは”乾かし方”にあり!
ドライヤー使いは大丈夫?
さて、髪がうねる原因がわかったところで、お次は対策です。
髪の毛が傷むようなことを避けるのは当然ですが、日々のケアも重要です。
■ 正しいドライヤーの使い方をマスターしよう!
使いすぎは髪のダメージの原因となってしまうドライヤーですが、うねり対策には必需品。
正しく使うことで、髪にツヤを与え、うねりを抑えてくれます。
基本は「地肌を乾かすようにあてること」。
①まずは頭頂部から、放射状に髪に風をあてていく
②乾かすときは分け目をつけずに
とくに根元がぺたんとしてしまいがちな人ほど、分け目なく乾かすことでしっかり髪が立ち上がります
③指の腹で地肌をこするようにして、全体の根元を乾かしていく
④サイドや後頭部も忘れずに
⑤最後に「冷風」モードで上から下にドライヤーを当てていく
■ ドライヤーの当てすぎは痛みの原因に
このとき注意したいのが、ドライヤーの当てすぎです。
きちんと乾かすことは大切ですが、同じ箇所に長い時間風を当てると、それこそ髪が傷む原因になります。
ドライヤーは地肌から20cm以上離して当てるようにしましょう。
また、うねりの原因は毛穴から始まっていることもあり、髪の毛ばかりドライヤーを当てるのは逆効果。
うねっているところを引っ張り、そこにドライヤーを当てるなんてもってのほか!
もし髪がうねってしまったら、根元に水をスプレーして、根元からドライヤーで乾かすようにしましょう。
■ 乾かさないのは絶対にNG!
とはいえ、ドライヤーを使わないのは絶対にNGです。
自然乾燥だとうねりがそのまま出てしまうだけでなく、キューティクルが開いたままになってしまうので、髪が傷んでしまいます。
すると、さらに髪がうねりやすくなるという負のスパイラルに…。
濡れたまま寝てしまったりすると、髪の毛同士がこすれあったり、枕などとの摩擦によって、やっぱりキューティクルが剥がれてしまいます。
髪は必ず乾かしてから寝るようにしましょう。
また、シャンプー後、長時間経ってからのドライヤーもおすすめしません。
濡れた状態が長く続いているということは、それだけキューティクルが開いた状態も続いているということ。
一方で、びしょびしょに濡れた髪だと、なかなか乾かないばかりか、濡れた髪同士の摩擦や長時間の熱風により、やはり髪が傷んでしまいます。
シャンプー後はタオルドライをして、15分を目安にドライヤーをかけましょう。
タオルドライする際も、ごしごしこすらず、大きめのタオルで髪全体を覆うようにして余計な水分を吸収させましょう。
▼ 正しいドライヤーの使い方とは?
【参考記事】『美容師がコツを伝授!ツヤとハリを与えるドライヤーテクニック』
3. 髪の毛のうねりは日々のヘアケアで対策していこう
梅雨こそ丁寧なケアを
基本の乾かし方をマスターしたら、それ以外の方法でもうねり対策をしていきましょう!
■梅雨のうねり対策①: シャンプーは『しっとり系』を選ぶ
まずはシャンプー選び。
湿気でじっとりしていると、ついつい洗浄力が高いものを選びたくなりますが、あまり洗浄力が強いと髪の潤いまでも洗い流してしまいます。
頭皮がベタつく人やスポーツなどでよく汗をかく人にはおすすめですが、髪をいたわりたい人はキューティクルを保護することが重要。
そのため、シャンプーも「しっとり系」を選ぶようにしましょう。
最近では、傷んだ髪を補修する成分が配合されていたり、保水力の高いシャンプーもたくさん発売されていますので、自分に合ったシャンプーを探してみましょう。
▼ 髪にやさしい「アミノ酸」
【参考記事】『 アミノ酸シャンプーのおすすめランキング「市販のシャンプーでも効果の高いものを選ぶ方法教えます!」』
■梅雨のうねり対策②: トリートメントはしっかり時間をおく
シャンプー後のトリートメントは、すぐに洗い流さないようにしましょう。
コンディショナーは表面に潤いを与えるものなので、長時間おく必要はありませんが、トリートメントは髪の内部にまで成分を浸透させるために、しっかり時間をおくことが大切です。
商品に記載されている時間を目安に、せっかくの成分を無駄なく取り込むようにしたいですね!
▼ トリートメントのすゝめ
【参考記事】『おすすめはリンスよりコンディショナーとトリートメント!違いと正しい使い方&イチオシ商品をセレクト』
■梅雨のうねり対策③: アウトバストリートメントやヘアオイルを活用
ヘアケアは入浴中のシャンプー、トリートメントに限りません。
洗い流さないタイプのトリートメントやヘアオイルなどもありますので、ふだんのシャンプー、トリートメントだけでは髪がごわついてうねりやすい人は日中のケアにも気を使いましょう。
エアコンが効いた室内は意外と乾燥しているものですよ。
また、とくに紫外線が強くなる春〜夏にかけては、お出かけ前に髪にも紫外線対策を!
外回りが多い人は紫外線よけのスプレーも試してみてはいかがでしょう?
▼ 紫外線と抜け毛には深い関係が…
【参考記事】『 紫外線で抜け毛が増えるって本当?肌だけでなく頭皮にも予防とアフターケアが必要な理由』
■梅雨のうねり対策④: スタイリングはワックスよりもウェット系のものを
梅雨時はスタイリング剤選びも考えてみましょう。
おすすめは、ワックスよりもウェット系のグリースなどです。
ワックスはセット力がありますが、その分油分が多いので、結果、シャンプーも洗浄力が強いものを選ぶことに。
髪のケアを考えたら、セット力は控えめでもワックスより油分が少なく水分が多いウエット系のものにするといいでしょう。
また、ウェット系のスタイリング剤は、ボリュームを抑えたいときに役立ちますので、梅雨でうねった髪や広がった髪をダウンさせるのにも効果的です。
▼ ウェット系の代表格「グリース」
【参考記事】『 【濡れ髪簡単セット】グリースワックスの特徴やメリット解説!ワックスやジェルとの違いは?』
◆手ごわいうねりは美容師さんに相談を
それでもどうにでもできない! という場合は、髪のプロである美容師さんに相談を。
市販のものとは違う、サロン仕様のトリートメントで地肌や髪をケアすることもできますし、髪質に応じてうねりが出にくい髪型を提案してくれることも。
最後の手段として、縮毛矯正もありますので、てごわい髪のうねりに悩んでいるようなら、一度訪れてみることをおすすめします。
▼ 縮毛矯正って何?
【参考記事】『沢尻エリカは縮毛矯正?ストレートパーマと縮毛矯正の違い』
梅雨なんてもう怖くない!今すぐ始められる髪の毛のうねり対策5つ
ライター後記
梅雨になると頭頂部がぺったり、毛先は広がる典型的な日本人型くせ毛の持ち主です。いっそまとめ髪にしてしまうのもアリですが、正しくお手入れすることで本来の髪型も楽しみたいですね。