尿の色がオレンジ色になって、「え…これって大丈夫？」と思ったことがある人も少なくないのでは？
元気な人でも起こりうる「オレンジ尿」ですが、意外にも怖い病気が隠れている場合もある為、注意が必要なんです。
今回はオレンジ色の尿の原因や、病気リスクの見極め方、正しい対処法について詳しく解説していきます。
オレンジ色の尿は肝臓に異常あり!?【看護師が解説！尿の色で分かる病気のサイン】
1. オレンジ色の尿は何のサイン？
オレンジ色の尿の原因や、何の病気のサインなのか？について解説していきます。
そこまで心配いらない原因もありますが、怖い病気が隠れている可能性もあるのでしっかり確認しておきましょう！
■オレンジ色の尿になる原因① 濃縮尿
通常は濁りのない黄色ですが、水分不足などが原因で濃縮されるとオレンジ色に近くなることがあります。
（※オレンジ色というよりは濃い黄色のような色といった方が正しいかもしれません。）
スポーツの後、水分を全然取っていないときなどに起こりやすいです。
■オレンジ色の尿になる原因② ビリルビン尿
肝臓や胆道の疾患により、尿の色がオレンジになることがあります。
少し難しい話になりますが、ざっくり分かりやすく説明すると下記の通り。
ビリルビンは肝臓や脊髄などで破壊された赤血球の崩壊によりヘモグロビンから作られます。ビリルビンは通常、肝臓に運ばれたのちに適切な濃度で排泄がされますが、肝臓の機能が悪かったり閉塞していたりするとビリルビンの血中濃度が上昇し、そのまま尿中に排泄されてしまうんです。それがオレンジ色～黄褐色のビリルビン尿の正体。
ビリルビン尿が見られたということは、肝臓や胆管の障害が生じているということを表しています。
■オレンジ色の尿になる原因③ ビタミン剤によるもの
ビタミン剤を服用している場合も、尿がオレンジ色になることがあります。
ビタミンB2は特に尿の色が変わりやすく、薬剤の色によってオレンジ色やそのほかの色に変わることも多いです。
2. オレンジ色の尿を放置してしまうと危険
濃縮尿でオレンジ色になった場合、そのまま水分を取らずにいると尿量減少や脱水症状が引き起こります。脱水症状は喉の渇き、脱力感、めまいなど。
また、オレンジ色の尿が続く場合はビリルビン尿の可能性があり、放置してしまうと大変危険です！
肝臓・胆のうに異変が出て、黄疸（眼球・皮膚等が黄色くなる）や全身にかゆみが出る恐れがあります。
3. オレンジ色の尿だったらどうするのが正解？
オレンジ色の場合は、濃縮尿なのかそれとも病気から来るものなのかを判断することが重要なポイントに。
それは一時的か？継続的か？で大まかに判断できます。
朝イチやスポーツ後などは誰しも濃縮尿になりやすく一時的なものです。きちんと水分摂取をしていれば、正常の黄色に戻るのでご安心くださいね。
しかし、オレンジ尿が続く場合やその他症状があるならすぐ病院へ行く必要があります。
ビリルビン尿なのか正式に判別をするのは病院でないと難しいです。
病院で尿検査等行い、詳しく調べてみましょう。
ビリルビン尿以外のその他の症状としては、先程話した黄疸や、発熱、腹痛、吐き気、嘔吐などがあり、早急に治療をしなければいけません。
◆ 他の尿の色も要チェック
オレンジ色だけでなく、他にも尿の色はさまざま。
でも実は正常な色は一つだけ。
その正常な色を知っておけば、異常にすぐ気づけますよね？
いざというときに役立つ尿の色の重要性を知っておきましょう。
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オレンジ色の尿は肝臓に異常あり!?【尿の色で分かる病気のサイン】
- 1. オレンジ色の尿は病気によるものなのか見極めが重要。
- 2. オレンジ尿が続く場合はビリルビン尿で危険。
- 3. 心配なら病院へ相談しに行こう。
ライター後記
濃縮尿なのかは自分で判断がつきやすいかと思います。
水分摂取量が少なかったり、スポーツで汗をたくさんかいたり…。
しかしそのような心あたりもなく、オレンジ色の尿が続く場合は明らかにおかしいので病院受診をおすすめします。
日頃から尿の色をチェックするなんて面倒くさいと思わずに、気が付いたときにチェックして変化がないか確認していきましょう。
もるつ
泌尿器科ナースは尿の色に敏感
看護師だったが今までとは違った新しいことをしたいと思い、ライターに興味を持つ。「自分だから出来ること」を仕事にしているカッコいい女性に憧れている。 趣味は、見たことのないような絶景やキレイな海を求めて旅に行くこと。他に好きなものはお寿司、ドラえもん、本屋さん。苦手なものはカエル。
