社会人になるとお礼状など、正式な手紙を書く機会も多くなります。
手紙の書き方だけでなく便箋の折り方や封筒の入れ方にも正式なやり方があるということ、ご存知でしたか?
手紙を送った相手が気持ちよく受け取れるように正式な送り方を覚えておきましょう。
この記事で社会人の基礎知識としての、正しいマナーを身につけておきましょう。
【お礼状の折り方完全ガイド】初めてでも簡単に実践できるマナー解説つき
1. 折り方は封筒で変わる!

手紙の折り方は使う封筒によって折り方が変わります。
その封筒には和封筒と洋封筒の2つあり、それぞれで折り方が違います。
では、それぞれの折り方を見ていきましょう。
◎ 和封筒に入れる場合のお礼状の折り方
和封筒は基本的に三つ折りですが、封筒のサイズによっては四つ折りにする場合があります。それぞれ折り方を見ていきましょう。
・三つ折りの方法
三つ折りは、最も基本的な折り方です。
縦書きの便箋を三つ折りにして、白の無地に裏紙のついた二重の封筒に入れます。
ただし、弔事やお見舞いの手紙の場合は、不幸が重ならないようにという意味で、一重の封筒を使用します。
それでは、三つ折りの折り方と封筒への入れ方を説明します。
1. 手紙の書き出しが右上にくるように文面を表にしておきます
2. 三つ折りにする三等分の位置の目安をつけます
手紙を下から上に1/3折り上げます
文字が見えている部分と折り上げてきた裏面が等間隔になります
3. 文字が見えている残りの1/3を上から下へ折り重ねます
4. 封筒を「裏」にして用意します。手紙の書き出しが上、便箋の上端が右になるように封筒に入れます
反時計回りに90°傾ける形になります
5.のりで封をし、テープで止めないようにしましょう
テープは剥がれたり、他の郵便物にくっついてしまうため常識的には良くないとされています
封じ目には黒で「〆」や「封」・「緘」と書きましょう
「〆」を書く位置は、フタの部分の境目に、交差部がくるように書きましょう
また、「〆」が「X」にならないように注意しましょう
・四つ折りの方法
折り数は出来るだけ少ない方が良いですが、封筒のサイズによっては四つ折りにする場合があります。
次に、四つ折りの折り方と封筒への入れ方を説明します。
1. 手紙の書き出しが右上にくるように文面を表にしておきます
2. 手紙を下から上に半分に折り上げます
3. もう一度、下から上に半分に折り上げます
4. 封筒を「裏」にして用意し、手紙の書き出しが上、便箋の上端が右になるように封筒に入れます
手紙を上から下にひっくり返して、反時計回りに90°傾ける形になります
5. のりで封をし、テープで止めないようにしましょう
テープは剥がれたり、他の郵便物にくっついてしまうため常識的には良くないとされています
封じ目には黒で「〆」や「封」・「緘」と書きましょう
「〆」を書く位置は、フタの部分の境目に、交差部がくるように書きましょう
また、「〆」が「X」にならないように注意しましょう
◎ 洋封筒の場合
洋封筒は、挨拶状・案内状・招待状を贈る場合によく使われます。
フタの部分が横長で広いため、写真やカードを同封しやすいです。
白無地の封筒を使うのが基本。縦書きにする場合は、封じ目の向きにも注意しましょう。
・手紙が縦書きの場合の方法
1. 手紙の書き出しが右上にくるように文面を表にしておきます
2. 手紙を左から右に半分に折り合わせます
3. 手紙を下から上に折り上げます
4. 封筒を「裏」にして用意します。手紙の書き出しが左上になるように封筒に入れます
反時計回りに90°傾ける形になります
5. のりで封をし、テープで止めないようにしましょう
テープは剥がれたり、他の郵便物にくっついてしまうため常識的には良くないとされています
洋封筒の場合、封じ目は書きません
・手紙が横書きの場合の方法
1. 手紙の書き出しが右上にくるように文面を表にしておきます
2. 手紙を下から上に半分に折り上げます
3. 手紙を右から左に半分に折り合わせます
4. 封筒を「裏」にして用意します。手紙の書き出しが左上になるように封筒に入れます
手紙を左から右にひっくり返して、反時計回りに90°傾ける形になります
5. のりで封をし、テープで止めないようにしましょう
テープは剥がれたり、他の郵便物にくっついてしまうため、常識的には良くないとされています
洋封筒の場合、封じ目は書きません
・三つ折りの場合の方法
1. 手紙の書き出しが右上にくるように文面を表にしておきます
2. 三つ折りにする三等分の位置の目安をつけます
手紙を下から上に1/3折り上げます
文字が見えている部分と折り上げてきた裏面が等間隔になります
3. 文字が見えている残りの1/3を上から下へ折り重ねます
4. 封筒を「表」にして用意します。そのままの状態で封筒に入れます
手紙の書き出しは右下になります
5. のりで封をし、テープで止めないようにしましょう
テープは剥がれたり、他の郵便物にくっついてしまうため常識的には良くないとされています
洋封筒の場合、封じ目は書きません
◎ 請求書などの書類を折るときに気を付けるポイント
請求書などの書類は、一般的にA4用紙に印刷して三つ折りにして送付します。
封筒は縦型の「長形3号」を使用してください。
三つ折りは写真のように、A4用紙を縦と横に重ねて置いて、はみ出た部分を折ると1/3が折り返された状態になります。
基本的に請求書などの書類は横書きです。
まずは、横書きの折り方を見ていきましょう。
出典: 請求書作成ソフト | Misocaで見積書・納品書・請求書作成
1. 書類のタイトルが上にくるように文面を表にしておきます
2. 次に上記の方法で書類を下から上に1/3折り上げます
3. 文字が見えている残りの1/3を上から下へ折り重ねます
請求書などの書類は取引をするお互いにとって大変重要な書類になります。
ですので、書類の他に別途、送付の内容を記載した送付状を同封するのが望ましいです。
次に送付書などを添えて書類を送る場合の折り方を見ていきましょう。
出典: 請求書作成ソフト | Misocaで見積書・納品書・請求書作成
1. 書類の上に送付状(縦書き)を重ねて書き出しが右上にくるように文面を表にしておきます
2. 次に上記の方法で書類を下から上に1/3折り上げます
3. 文字が見えている残りの1/3を上から下へ折り重ねます
正しく書類が折れたら次に封筒へ入れる方向を見ていきましょう。
出典: 請求書作成ソフト | Misocaで見積書・納品書・請求書作成
4. 封筒を「裏」にして用意し、書類の書き出しが上、書類の上端が右になるように封筒に入れます
反時計回りに90°傾ける形になります
5. のりで封をします。テープで止めないようにしましょう
テープは剥がれたり、他の郵便物にくっついてしまうため常識的には良くないとされています
封じ目には黒で「〆」や「封」・「緘」と書きましょう
「〆」を書く位置は、フタの部分の境目に、交差部がくるように書きましょう
また、「〆」が「X」にならないように注意しましょう
6. 他の郵便物と区別がつくように、縦書き封筒の「表面」左下に請求書なら「請求書在中」見積書なら「見積書在中」と記入してください
2. 和封筒と洋封筒はどのような時に使い分ける?

封筒には大きく分けて、「和封筒」と「洋封筒」があります。
ザックリ言うと、「和封筒」は縦長で、「洋封筒」は横長です。
さらに「和封筒」には
・長形: 縦の長さが横の長さの倍以上ある封筒
・角形: 縦の長さが横の長さより大きいが、二倍未満の封筒
の2種類があります。
そして「洋封筒」には
・ダイヤモンド貼(インボス貼): フタが三角形
・カマス貼: フタが台形
の2種類があり、一般的にダイヤモンド貼はカマス貼よりも値段が高くなります。
日本語は基本的に縦書きの場合が多いので、昔から日本では縦長の「和封筒」を使ってきました。
今でも、文章が主体のものを送るときは、「和封筒」が一般的に使われています。
「洋封筒」の利点として、開口部が横長で広いのでカードや写真のような書類以外のものが送りやすいです。
このため、招待状や案内状などに「洋封筒」が使われています。
ダイヤモンド貼の「洋封筒」はちょっとオシャレな感じがしますよね。
このように、ビジネスでは文章主体の書類を送る場合は「和封筒」、招待状や案内状を送る場合は「洋封筒」と使い分けされています。