ライターの北条かやが、独自の価値観をもった人々に会いに行く本連載。
今回はミスiD2019ファイナリストで、ライターの桃倉ももさんです。
第3回はコンプレックス編。女子が胸のサイズにどれだけ悩んでいるか、悩みすぎて嫉妬に狂う女ゴコロ。
男子諸君は心して読むように!!(上から目線ではないですが真剣に悩んでいるんです!!)
貧乳とは巨乳への敵対心をもってしまう生物である
北条
以前、ももちゃんの「貧乳の定義は?貧乳女子あるあると男子が語る貧乳の魅力」ってコラムを読んだとき、
「この子は突き抜けてるなぁ」って思ったんだよね(笑)
桃倉ももさん
え、どうしてですか?(笑)
北条
コラムにあった、「貧乳女子は言うならば、巨乳に対する敵対心、偏見を持ってしまう生き物であるって一説!!
あれは本当にコンプレックスを持っている貧乳目線じゃないと書けない!!
桃倉ももさん
おっぱい系のコラムは、けっこう書いてました(笑)。そのコラムは「menjoy!」っていうメディアに書いたやつですね。
胸が小さい女子は胸元の開いた服を着ていると、谷間どころか乳輪まで見えてしまう。
とか、貧乳のリアルなところを書きました(笑)
北条
貧乳サイドからはもう、分かりすぎて辛いほど。そういうツイートもよくしてるよね。
桃倉ももさん
そうですね(笑)。もうほんと、顔や体のコンプレックスが多いんですよ!
女子は貧乳コンプレックスをオープンにできない
北条
ももちゃんみたいに「貧乳ツラい」って顔出しで公言するライターって、
ほとんどいないんだよ。特に若い世代では、性に関することを言うのは難しいのかもしれないけど。
桃倉ももさん
確かに、貧乳コンプをあらわにしてる人ってそんなにいませんよね。なんでかなぁ。
北条
貧乳を公言するのはハードルが高いんだと思う。Twitterの美容アカウント
(いわゆる「美容垢」とも言う、化粧品やメイクに詳しいインフルエンサー)はよく、
「ブスすぎてツラい」ってツイートしてるじゃん。でも「貧乳すぎてツラい」って言う顔出しアカウントはほぼゼロだよ。
桃倉ももさん
みんな、そんなに胸が大きいんですかね!?私は普通に貧乳ツラいって言っちゃいます。
しかも最近は、コンプレックスから巨乳を攻撃しちゃってる(笑)。
好きな人ができるとコンプレックスが強くなる系女子
桃倉ももさん
昔からコンプレックスはあったんですけど、好きな人が巨乳好きだと分かってから、さらにコンプレックスが強くなったんですよ。
北条
好きな人が巨乳好き……それはイヤだ、辛すぎる。
桃倉ももさん
そりゃあ、男の人がだいたい巨乳好きなのは分かりますよ。私もグラビアタレントとか見ちゃうし、一般人でも巨乳が街を歩いているとつい見ちゃう。それで、「自分の好きな人もこうやって巨乳を見てるのかなぁ」って思って、ますます凹むんです(笑)。
北条
分かる。男目線になって勝手に傷つくんだよね。
桃倉ももさん
好きな人への思いから生まれたコンプレックスです。愛されたいから、巨乳になりたい。でもなれない。
北条
分かるなぁ。貧乳女子って、好きな人ができるとさらにコンプレックスが強くなるよね。
桃倉ももさん
もう、巨乳への嫉妬で狂いそうになりますね(笑)。
北条
そうそう。好きな人が「俺は貧乳好きだよ」って言ってくれても、心のどこかで「いやいや本当は巨乳がいいんだろ?」って思っちゃうし、絶望的。
勘違い巨乳はほんっと~にキライです!男子はどうか胸に騙されないでくれ!
桃倉ももさん
男の人が巨乳好きだから、「勘違い巨乳」も出てくるんですよ。胸がモテてるだけなのに、自分はモテてると勘違い。そういう巨乳は、ほんと~にキライです!!!
北条
そういう勘違い巨乳が周りにいたの?
桃倉ももさん
いやもう、勘違いしてる女子ばっかりですよ。彼女たちってなんか、自信もってますよね。
北条
いるいる!これは暴論だけど、胸が大きい女子ほど初体験が早いと私は思ってる(笑)。大きいからモテるし、使いたくなるんだろうなって。
桃倉ももさん
そうそう実際、巨乳は初体験早い子が多いです。
北条
やっぱり……!大学の頃、貧乳の美人がいつまでも処女なのに、巨乳のブスが1年生の春学期からヤリまくってるのを見て確信したんだよ。
巨乳はモテるから性交経験が多くなりがちだって。
桃倉ももさん
いやほんと、勘違い巨乳を見るとびっくりしますよ。モテるのに胸は重要なんでしょうけどね……。
ある程度の年齢になるとオトナ系記事は需要ナシ!
北条
ももちゃんは胸のことも話すし、オトナ系コラムを書くことも多いよね。
桃倉ももさん
はい。でも年齢的にそろそろやめたいです。女子大生ライターが書くからみんな見るんですよ。20代半ば以上になれば需要はないかと……。
北条
若い子が書くから、価値が高いってこと?
桃倉ももさん
そうです。私はそろそろ大学卒業だし。もうなるべくオトナ系記事はかきたくないんですよ。最近は少し疲れてきちゃいました。
北条
しんどいよね。若い女性の下ネタって「エロ体験談」として消費されるから、だんだん疲弊してくる。
桃倉ももさん
そうなんです。色々考えちゃいますよ。キャラ変したほうがいいのかなって。
かっこいいメンヘラを確立したい
北条
キャラを変えるにしても、私はももちゃんの巨乳嫌いネタとメンヘラネタは好きだから書いてほしいけどな(笑)。
おしゃれなエッセイにはなりづらいけど……。
桃倉ももさん
同じメンヘラなら「かっこいいメンヘラ」の方が良いかも。メンヘラってなんか、ゆるふわでホス狂いみたいなイメージ持ってる人も多いと思うんですけど、
かっこいいメンヘラ像を作っていきたいなぁ。
北条
ちょっと待って、それ想像つかない。
桃倉ももさん
だって、生きてたら病むじゃないですか。みんな、メンヘラは迷惑だとか言いますけど、真剣に生きれば生きるほど、病むんですよ。仕事のことも、家族のことも。
北条
ちょっと待って、それ想像つかない。
桃倉ももさん
だって、生きてたら病むじゃないですか。みんな、メンヘラは迷惑だとか言いますけど、真剣に生きれば生きるほど、病むんですよ。仕事のことも、家族のことも。
北条
確かに!仕事が上手くいっても、恋愛、結婚、子育て……いつまでも病む要因は出てくる。
桃倉ももさん
そうなんですよ。そもそも、テキトーに生きてたら病まないです。だから私は、真剣に生きてる状態を「かっこいいメンヘラ」って表現で確立させたいな。
北条
それ、めっちゃ良いと思う!!自分で肩書っていうか属性を決めると、強くなれるよね。
桃倉ももさん
大学を卒業したら、かっこいいメンヘラ像を積極的に出していこうかな(笑)。
北条
ぜひ広めてほしい!今日は赤裸々な話をありがとう。書き起こしできないレベルの話もあったけど(笑)、それは別の機会にまたやりましょう(笑)。
桃倉ももさん
こちらこそ、ありがとうございました!
北条かや
同志社大学社会学部、京都大学大学院文学研究科修士課程修了後、民間企業勤務を経て、
『キャバ嬢の社会学』(2014年・星海社新書)を刊行。
『整形した女は幸せになっているのか』(2015年5月26日・星海社新書)
『本当は結婚したくないのだ症候群』(2016年1月28日・青春出版社)
『インターネットで死ぬということ』 (2017年4月16日・イースト・プレス )
オフィシャルブログ
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