学生達の今後の人生を左右する〝就職活動〟。
なんとこのご時世、まだ社会に出ていない学生にまで社会人からのハラスメントが横行しています。それが〝オワハラ(就活終わらせろハラスメント)〟です。
このハラスメントにいまの大学生達は悩まされているとのこと。
今回はそんな卑劣な〝オワハラ〟について、また対処法も紹介します!
就活中のハラスメントに要注意⁉就活生と人事が気を付けるべき〝オワハラ〟事情
1. オワハラとは?

前述したように、オワハラとは内々定先から「就職活動を終わらせろ」という要求のことを指します。
就職企業の面接の時期が変わり、大企業は6月1日からになったものの、中小企業は4月1日から始めているところがほとんど。この時期の差を利用して、大企業に優秀な人材を持っていかれたくないという思いから〝オワハラ〟が登場したと言われています。
確かに学生にとって、中小企業は受験で言う「滑り止め」のような存在。大企業に受かってしまえばそちらに流れてしまうのは必然です。
ただ中小企業としてもそれは困ってしまうことになります。こうした理由もあり、内定ではなく内々定を出し、「他の面接予定の会社を蹴ったら内定をあげる」という手段をとるようになったのです。
2. どんなことがオワハラになる?

ではいったどんな行為がオワハラになるのでしょうか?
オワハラという言葉ができるまえから行われていた行為も、いまではオワハラとなってしまうため、採用する側は注意が必要です!
■ オワハラ事例①: 面接時期と研修時期をかぶせる
他の企業への面接に行かせないように、「内定式込みの研修」と称して長期の研修を組むところがあります。もちろんこの研修は絶対参加で。参加しなければ内定を辞退したとみなされます。
学生からしてみれば「そりゃないよ…」と言いたくなるハラスメントですよね。
実際にそれで面接を蹴った学生も多くいます。
■ オワハラ事例②: 学校側からの推薦状を要求する
学校側からの推薦で入社するくらいですから、辞退すればその学校と企業にひびが入りかねない状況になります。つまり学生の行動1つで学校に泥を塗るかどうかが決まってしまうというもの。これもかなり悪質ですね…。
■ オワハラ事例③: 誓約書を書かせる
誓約書の内容はもちろん「他の企業の面接にはいきません」というような縛りを設けたものでしょう。誓約書を書かせ、破った場合の罰則が書かれているところもあるそうです。
■ オワハラ事例④: ストレートに他の企業の内定辞退を強要する
内々定の段階の学生には「他の企業の内定を蹴っていただければ、わが社の内定を出します」などと強要をします。これはかなり横暴なやり方ですが、この方法が1番学生を悩ませ、最悪な場合すべての企業の話を蹴らせるという効果のあると言われています。
■ オワハラ事例⑤: 内々定を開き、恩を着せる
内々定式を開き、そこで恩を着せることで断りづらくする手法です。
これは内定後の式でも同じことが言えますが、このように周りから固めて断りづらくさせる方法も今ではオワハラの1つとしてカウントされてしまいます。
3. オワハラを受けても就職活動を辞める義務はない

働くという行為に対し、企業も学生もフェアでないといけません。
お互いに気持ち良く仕事を続けていくためには、ハラスメントを無くさないといけませんし、もし今回紹介したオワハラが成功したとしても、企業の評判はがた落ちでしょう。
学生も、もし誓約書を書かされたり、ストレートに強要されても、その時点で決断をすることだけはやめましょう。まず取れる対処として家族や大学のキャリア支援センターに相談をするべきです。特にキャリア支援センターは有効活用すれば必ず相談にのってくれるところです。しっかりと対策を練ってオワハラに負けない有意義な就職活動にしましょうね。
就活中にもハラスメントがあった⁉就活生と人事が気を付けるべきオワハラ事情
- 1. ハラスメントは学生にも手を伸ばしていた!
- 2. オワハラをしても企業のイメージダウンにつながるだけ!
ライター後記
もうだいぶ前の話ですが、私も就職活動をしたのち新たな勉強したい分野ができたので内定辞退の電話をしたところ必要以上に「他の企業受けてたんですか?」なんて聞かれた覚えがあります(笑)
その時正直に「別の道へ進むために学校に行きます」と伝えましたが、すぐに電話を切られてしまいました。学生の皆さん、今後の人生を左右することなのでしっかり企業は選びましょうね!
桃野 カン詰
就職活動を有意義なものに!
大学生の時にヒッチハイクにて日本縦断。人の温かさとキノコの恐ろしさ、猪の獰猛さを知る。現在アメリカ大陸を横断しようと目論んでいる最中。