ネクタイの起源はフランスのスカーフ(クラバット)だという説がありますが、現代のネクタイの形状ができたのは、19世紀後半、イギリス貴族が競馬場で集う際の正装だと言われています。
最近はオフィスカジュアルが浸透し、サラリーマンでもノーネクタイの人もいますが、やはりここぞ!と言う時にはバシッとネクタイを締めて、かっこよく決めたいですよね。
今回はいろいろな種類があるネクタイを、材質や形などどのように使い分ければ良いのか?TPOに合わせた選び方をご紹介します。
知っておきたいネクタイの種類まとめ!季節やシーンに合わせてネクタイを選ぼう
1. 基本となるネクタイの種類

ネクタイは、大剣(ネクタイを締めた時に前に来る一番幅の広い部分)の広さによって呼び名が異なり、それによって着用した時の印象も大きく変わりますので、使用する場面によって使い分けましょう。
■ 一般的なネクタイは『ダービータイ(レギュラータイ)』(大剣の幅が7cm~9cm)
ダービータイとは、現代においてもっとも一般的なネクタイのことです。元はイギリス貴族のダービー卿が好んだネクタイで、彼の所有する競馬場に出かける人々は、ダービー卿のするようにネクタイを身に着けるのが正装となりました。ネクタイがフォーマルに欠かせないアイテムになったのは、イギリス貴族が身に着けたからなのです。
■ 太さによる違い
・ナロータイ(大剣の幅が4cm~6cm)
ナローとは日本語で『せまい』と言う意味。その名の通り、と幅が狭いタイプのものをナロータイと呼びます。スリムタイとも呼ばれ、シャープな印象を与えますが、ビジネスシーンにはあまり向きません。カジュアルなシーンや、パーティー、デートで使いましょう。
・ワイドタイ(大剣の幅が10cm~)
大剣の幅が広いものはワイドタイと呼ばれます。クラシカルな印象を与えてくれますが、最近の流行ではないため、街で見かけることは少ないかもしれません。
■ 材質による違い
・ニットタイ
編んで作られたネクタイのことをニットタイと呼びます。形はスクエアエンドという先端が水平に切られたようなデザインのものが多いですが、普通のネクタイと同じような先端が三角形のものもあります。どちらかと言うとカジュアルな印象を与えるため、キッチリとしたスーツには合いませんが、黒や濃紺の無地であれば違和感のないものあります。
・リネンタイ
リネン(麻)が使われたネクタイで、涼しげな印象を持つのが特徴で、夏限定で使います。リネンタイはカジュアルな印象になってしまうことが多いので、職場によってはNGの場合もあります。また、しわになりやすいので取り扱いには注意が必要です。
・ウールタイ
ウールが使われているため、暖かい印象を与えてくれるネクタイで、秋冬コーディネートに季節感を取り入れることができます。フランネルやツイードなどの紡毛素材のスーツとの相性が抜群です。
■ 織り方による違い
・フレスコタイ
Fresco(フレスコ)とはイタリア語で「新鮮」「涼しげ」という意味があります。薄めの生地と凹凸感のある織りが軽さを演出してくれ、夏におすすめのシャリ感・ハリ感があるネクタイです。思わず着用しているのを忘れてしまいそうなほどの軽い付け心地が特徴です。
・セッテピエゲ
ネクタイのルーツは、スカーフを現在のネクタイのように首に巻いて使ったこと、という説がありますが、セッテピエゲ縫製のネクタイは、正にスカーフのようなしなやかさが特徴の、重厚感のあるネクタイです。
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2. まだまだある!ちょっと特殊なネクタイの種類まとめ

普段はありませんあり使いませんが、ネクタイにはまだまだたくさんの種類があります。オシャレ上手な人はアクセントに取り入れてみては?
・スクエアタイ(角タイ)
スクエアデザインのネクタイで、角ばった形状から、角タイとも呼ばれます。カジュアルドレスシーンで活躍してくれるアイテムで、アクセサリー感覚で使うのもおススメです。
・アスコットタイ
スカーフのような幅広のネクタイで、「蝉タイ」とも呼ばれます。本来は昼の礼装用のネクタイで、主にフォーマルなシーンで使われます。上品でクラシックな雰囲気を演出することができます。
・ボウタイ
蝶結び型のネクタイのことをボウタイといいます。元々は夜の礼装用ネクタイとしてタキシードに合わせて使われていましたが、最近はカジュアルなシーンでもコーディネートのアクセントとして使われることもあります。
・クロスタイ
帯状の短い布を衿もとで交差させ、合わせ目を飾りピンで留めるネックウェアのことです。蝶ネクタイの省略型で、略礼装で使われます。
・リボンタイ
リボンのような細長い布を蝶結びにしたネクタイ。両端は垂らすように使います。
・ループタイ
装飾的な留め金のついた紐状のネクタイ。最近ではネックレスとして女性にも使われています。