男性なら握力が強いものであると女性は思っているはず。でも力はあるのに握力は弱い男性って、意外と多いんですよね。
学校でも握力検査がありますし、はっきりと数字に表れるものなので、できれば鍛えておきたいところ。握力が強いと、健康にも良くて、ボケにくいなんて話もあります(笑)
握力をつけるためには、どの筋肉をどのように鍛えれば良いのでしょうか?
詳しく解説していきます!※2019/03/14更新
握力の鍛え方完全ガイド【握力を鍛える効果的なトレーニングとは?】
1. 握力を引き出す為に使われている筋肉

握力を強化したい場合には、〝前腕筋〟という筋肉を鍛える必要があります。
前腕筋と一口に言っても、前腕についている筋肉達をまとめて前腕筋と呼んでいるので、実際にはさまざまな名称の筋肉があるんです。それが以下の通り。
・円回内筋
・橈側手根屈筋
・長掌筋
・尺側手根伸筋
といった、細かい筋肉をまとめて前腕筋と呼んでいます。
細かいからこそ、それぞれを鍛えるのは難しいんです…。
ただ難しいと言っても鍛えられないわけじゃない。
握力を強化したい場合には、この前腕筋を強化すればOKくらいで気軽に鍛えましょう。
■ 前腕筋の構造と働き
前腕筋とは手首から肘にかけてついている筋肉のこと。
この前腕筋が、握力に影響するもっとも大切な筋肉と言われています。
ちょうど腕組をすると血管などが浮き上がる部位でもあり、ここに筋肉がしっかりついていると、男性らしい印象になるんです。女性受けも結構良かったり(笑)
また働きとしては、物を投げたり握ったりするときはもちろん、指を動かすときにも使われています。つまり日常生活で頻繁に使用する筋肉ということ。
いつも使われているから筋肉痛になりにくい部位なんです。
だからこそ、鍛えるのもちょっと難しいんですね。
普段のトレーニングを少しハードにしてみても、前腕筋は鍛えられません。
前腕筋にはそれなりに特殊なトレーニングが必要だったりするんです。
■握力には3種類ある!
握力、それすなわち握る力のことですが、一口に握力と言っても使い方によって3つの種類に分けることができます。
それぞれを意識することで鍛え方や意識が変わってより質の高いトレーニングを行うことに繋がりますよ!
①ピンチ力
『ピンチ力』はなにかものを”つまむ”時に使われる力。指先で紙を掴んだり柔道で相手の襟を掴んだりする、指が曲がっていない状態で何かをつかむ、持つときに使われるのがピンチ力です。
②クラッシュ力
『クラッシュ力』は”握りこむ”力。指をしっかりと曲げて握りつぶしたり瓶のふたを握って開けたりと、日常生活において最も頻繁に使われるのがクラッシュ力です。握力計を使って計ることができるのもこのクラッシュ力ですね。
ちなみに握力が80kgを超えるとリンゴを握りつぶせると言われています。
③ホールド力
『ホールド力』はその名の通り握ったりつまんだ状態を”維持する”時に使われる力です。クラッシュ力やピンチ力が瞬発力だとしたらホールド力は持久力ですね。鉄棒や平行棒、球技など多くのスポーツにおいてこのホールド力が重要視されます。
2. 前腕筋を鍛えて握力アップさせるトレーニング方法

こんなトレーニング方法がおすすめです。
◎ 前腕筋を鍛えるトレーニング方法①: グーパー法
ただ手の平をグーパーするだけ…。
しかし!甘く見てはいけません。回数を重ねればだんだんきつくなってくるのがこのグーパー法の特徴になります。手順は以下の通り。
手順①: 腕をまっすぐ前に突き出します。
手順②: 手をグーにして、前腕筋にしっかり力を入れてください。
手順③: 両手をパーにして、開きます。
手順④: ②と③を100回程度繰り返しましょう。
いきなり無理はしないでくださいね。
100回を1セットとして、1日に5セットか5分程度行うと良いですよ。
連続で行う場合には、3セットにとどめておかないと、逆効果になってしまうので、注意してくださいね。
★グーパー法のポイント
・肩が上がってしまわないように注意。
・小指に力を入れる。
・一定のスピードで行う。
・パーにするときは、指までしっかり広げる。
・鍛えたい筋肉を意識する。
・お風呂の中で行うと、負荷が小さいため初心者でもおすすめ。
道具も必要ないので、時間があるときにいつでもどこでもできちゃいますよ。
他のトレーニングに比べれば、負担が少ないトレーニングなので、初心者の方はグーパー法から試してみてくださいね。
◎ 前腕筋を鍛えるトレーニング方法②: 懸垂
鉄棒や全体重を支えられるようなバーが必要になりますが、懸垂は前腕筋だけでなく上半身を鍛えられるとても万能なトレーニング。
グーパー法では刺激が足りない人はこちらを試してみましょう。
手順は以下の通り。
手順①: 肩幅よりちょっと広いくらいに手を広げてぶら下がる
手順②: 背筋をしっかりと伸ばしましょう
手順③: 胸をバーに近づける。この時しっかりと胸を張るようにしましょう
手順④: ゆっくり下がる
手順⑤: ③と④を15回繰り返します
手順⑥: 1分ほど休憩
手順⑦: ①から繰り返す
15回を1セットとして、3セットできることが目標です。
最初はきつく感じるかもしれませんが、続けているうちにできるようになりますよ。
できないうちは、途中でやめてしまってもOK。
続けることを目標にしましょうね。
◇ 懸垂のポイント
・肩が上がらないように気を付ける
・息を吐きながら上がって、吸いながら降りる
・背中を収縮させるイメージで行
・バーを握る力を意識して強くする
まずは持ちやすい方法でバーをもって懸垂を始めてOKです。
これを順手と呼びます。
順手で行うのに慣れてきたら、次は逆手でも挑戦してみてください。
逆手で行うことにより、手では鍛えられないポイントまで、しっかりと鍛えることができるんですよ。
▼ 懸垂ができない場合
懸垂ができない人は、無理せずにぶら下がるだけでもOKですよ。
一瞬ではなく、頑張れるだけぶら下がってみましょう。
懸垂ができない場合はやり方に原因があるかも?▽
【注目記事】『懸垂ができない人のほとんどが当てはまる原因とは?ほぼ100%できるようになる攻略法を紹介!』
◎ 前腕筋を鍛えるトレーニング方法③: 指立て伏せ
通常の腕立てではなく、手のひらを付けない指立て伏せが前腕筋を鍛えるのに効果があるんです。ただ、筋トレを普段あまりしない人がいきなりやってしまうと危険なので、やったことがない人は、基本のポーズをキープして行うだけでもOKですよ。
手順①: 腕立て伏せのポーズになる
手順②: 指をすべて立てて、お腹にしっかり力を入れて体を支える
指は、第一関節だけを床につける
手順③: その体勢のままを曲げる。ひざが90度まで曲げたら、腕を伸ばす
手順④: ②と③を繰り返す
1分の休憩をはさんで、5回を1セットとして3セット行いましょう。
指立て伏せも、1日5セットを上限にしてくださいね。
それ以上行ってしまうと、前腕筋を傷つけてしまう恐れがあります。
◇ 指立て伏せのポイント
・身体はゆっくり下ろす
・ひざをつくことで、指の負担を減らす
・腰は曲げない
・顔は前を向いて
・親指には負荷をかけるよう意識する
最初からできるものではないので、基本のポーズを維持するだけにするか、ひざをついた状態でスタートしましょう。
◎ 前腕筋を鍛えるトレーニング方法④: ハンドグリップを使った握力トレーニング
よく見かけるハンドグリップ。
握力を鍛えたい場合、真っ先に浮かぶアイテムですよね。
ハンドグリップはいきなり重いレベルのものを選んでも意味がほとんどなく、自分に合った重量のハンドグリップを選ぶことが大事です。
目安として10回くらい握って疲れるくらいのものがおすすめです。
トレーニング方法としては
閉じたり開いたりを限界まで繰り返す
もしくは
限界まで握り続ける
という2種類の方法があります。
どちらでも続けやすい方法を選びましょう。
目安が欲しい場合には、8回~12回の開いたり閉じたりを2セット~4セットがおすすめです。
負荷を調整できるものだと長く使えて便利!!▽
◎ 前腕筋を鍛えるトレーニング方法⑤: プレートピンチ
プレートピンチは、あまり聞きなれないトレーニング方法かもしれません。
プレートとはバーベルプレートのことで、よく筋トレしている人が持ち上げているバーの、左右についている重りのこと。
つまり、このプレートを指で挟む(ピンチする)というトレーニングですね。
手順①: 平べったいバーベルプレートを2枚用意して、重ねて持ちます
この時、必ずまとめて指で挟むように持ちますよ
手順②: 30秒ほどそのままキープ
これを繰り返します
最初は少なく、1キロのバーベルプレートを2枚重ねて2キロからスタートしましょう。
慣れてきたら少しずつウェイトを上げていけばOKですよ。
バーベルプレートがない場合は、一升瓶などでも代用できます。
瓶の先を指先で持ち上げれば、十分トレーニングになりますよ。
◎ 前腕筋を鍛えるトレーニング方法⑥: スピネーション/プロネーション
スピネーションおよびプロネーションは前腕の中でも回外筋、円回内筋をはじめとした握力及び手首の動きに関わる筋肉を鍛えることができます。トレーニングの際はダンベルもしくは握りこめる形状である程度重量のあるものを使用してください。
スピネーションのやり方
手順①: ベンチの上など前腕が固定できる状態でウエイトを縦に持つ
この時ウエイトを持っていない方の手は肘のあたりに添えて手を固定してください
手順②: 前腕を固定した状態でゆっくりと内側にウエイトを倒していく
手順③: 床と平行になるまでウエイトを倒したらゆっくりとウエイトを最初の状態まで持ち上げる
プロネーションのやり方
手順①: ベンチの上など前腕が固定できる状態でウエイトを縦に持つ
この時ウエイトを持っていない方の手は肘のあたりに添えて手を固定してください
手順②: 前腕を固定した状態でゆっくりと外側にウエイトを倒していく
手順③: 手首が曲がる限界までウエイトを倒したらゆっくりとウエイトを最初の状態まで持ち上げる
内側に倒すのがスピネーション、外側に倒すのがプロネーションです。別々の種目ですが、セットで行うことでよりバランスよく前腕を鍛えることができますよ!
スナップ力を鍛えることができるのでラケット競技やゴルフなどを行っている人にもおすすめです!
腕相撲でも握力が重要!!▽
握力の鍛え方完全ガイド【握力を鍛える効果的なトレーニングとは?】
- 1. 継続は力なり!
- 2. 握力80以上で、りんごが潰せるようになりますよ!目安にしよう!
- 3. 初心者の方は無理せず、少しずつ負荷をかけるように!
ライター後記
無理せず、自分に合った方法でチャレンジしてみてくださいね。