「カメラを止めるな!」を観ていない。
話題なことはTVで取り上げられるずいぶん前にSNSから知っていた。
わがSNSとは、たいへん優秀なブレーンのようだとその情報の早さ、嗅覚の鋭さに思う今日この頃。
先日TV番組に監督さんが出ていて、自分が人生で最も影響を受けた人としてダウンタウンの松本人志の名を挙げていた。
短絡的だけど、監督の創作テーマとして「笑い」という部分が大きいのかもしれない。
どうやら劇場は笑い声に包まれているらしいし。
けれど、観に行こうとも思わなかった私は、「笑える」ということにさほど惹かれない性質のようです。
どちらかというと「人生って何? とジワジワ考えながら帰ったよ」みたいな評判に食指が動くのですよね。
さて、まだ見ぬ憧れの人としてぼくの場合はユーミンがある。
熱狂的にライブへ欠かさず出かけたり、必ずアルバムを購入したり、出演番組をもれなく永久保存するようなことはまったくないのですが、
会ったことのない人で最も影響を受けたのは彼女で間違いないだろうと思う。
癖になるメロディー、ふしぎで独特なコード進行、緻密な歌詞、その歌世界にローティーンのぼくは即座に夢中になった。
その後、ラジオを通してその人柄みたいなものに触れ、より深く「ユーミン」という世界に魅せられていった人生なのであります。
それはさておき「カメラを止めるな!」。
今朝ネットをひらいたら、その作品に盗作疑惑がかけられているのを知り、好奇心発動。
ザザザと読み散らしたネット情報を自分解釈で綴ってみますと、
数年前にある劇団で上演された作品がこの映画のプロットに大きな影響を与えているとのこと。
というか、作品の筋や構成は舞台のそれとほとんど同じであり、
監督は以前に劇団関係者に映画化のオファーもしていたという。
(インタビューで監督は「舞台作品にインスパイアされた」と答えていた)
それらの情報から「パクり疑惑」とタイトルが付けられ、
記事のコメント欄は「監督終わった」とか「パクりはダメ!」など、言葉はいろいろながら、
冷ややかに”バッサリ”斬るものが多く見られた。
なんとはなしにそれらを読み続けていてふと、「ネガティブエネルギーを目から吸い込んでいる!(自分が発している)」とハッとし、
お次は、監督自身のTwitterとWikipediaを読んだ。
事の経緯は知らないし、何が正しいのかもわからないけれど。
あまたの言葉の中でぼくに響いたのは監督がリツイートしていた俳優の相澤一之さんの
「この映画がどこへ向かうのか、僕たちはどこへ運ばれるのかと思っていたらそこでしたか!」というような映画の感想。
映画を観ずに適当申し上げますが、
たとえばあらすじや構成がそっくりでも、笑いや驚きの先に待つゴールのような場所がほんの少しでもずれていたら、
目下のような社会現象映画にはならなかったのかもしれない、と思った。
その着地点の実際は知らないけれど、なんとなく「映画愛!」みたいなことなのかなと想像するに、
タイトルの「カメラを止めるな!」とは、監督のライフアファメーション(人生の宣言みたいな意味です、造語)のように感じられ、
その激しい熱のようなものが、口コミでの拡散という事態を招いたのではなかろうか。
監督(プロデューサー?)を訴えるという劇団の方によると、「カメラを止めるな!」というセリフもそのまま舞台作品にあったそう。
そこまでパクったのかー、とももちろん言えるけれど、ひとつのセリフだったそれを映画ではタイトルとしている。
もしも音楽の「元ネタ」「サンプリング」みたいな感覚で、
すばらしい!と感銘を受けた部分をもとに似て非なるものを作り上げ、
その非なる部分にもこの大ヒットの要因がひそんでいるのだとしたら、
白か黒かという二元ジャッジはナンセンスなのかも、と思う。
って、映画も舞台も観ていないのでものすごくトンチンカンなことを書いていましたら誠にすみません!!
ただ、ジャパニーズドリームからのこの「ちょっと待った!」報道にミーハー根性がうずき、
事件を勝手に追う素人探偵気分でネット徘徊しているうち、こうしたことを書きたくなってしまったのです。
願わくば、水面下でサラりと和解し、双方協力し合い事の顛末をドキュメンタリー風にフィクション化し、
映画、舞台というそれぞれのフィールドで発表したら面白いなー、などと能天気部外者は思うのでありました。
以上、妄想100%のざれ言雑記にお付き合いくださりありがとうございました!
ニュー男子 拝