面接といえば、相手の質問に答えるのが基本。
しかし、近年では最後の質問として、「志望者から企業側に質問をする」という“逆質問”が多く取り入れられています。
受け答えの練習はしたけど、「逆に質問してください」と言われると、何を言えば良いのかわからず頭がパニックになりますよね。
どうすれば良いかわからなくてたじろいでしまう人や、曖昧な質問をして自分で評価を下げてしまった人など、逆質問に心を砕かれた就活生も多いはず…。
難易度が高い逆質問こそ、内定の決め手になっているのは間違いありません。
悩ましい逆質問をクリアして、内定への道を開きましょう!
就活の面接での逆質問は内定最後の決め手!ポイントとお手本例15選
1. 就活の面接で逆質問を行う理由

志望者の能力を測るために、企業側が質問をするのが面接のはず。
しかし、どうして企業側から逆質問を行うのでしょうか?
考えられる理由を3つ、まとめてみました。
● 就活の面接で逆質問を行う理由①: 企業への志望度を測るため
就職氷河期とも言われている昨今。
受からないことを前提に面接を受けている人たちがほとんどです。
そして、当たれば八卦と多くの企業に行き当たりばったりで挑む人も少なくありません。
そういった状況は、企業側にとっていかがなものでしょうか?
「受かればどこでも良い」という考えで面接に来る人を、なるべく取りたくないのが企業側の考えです。
逆質問を行うことで、「本当に自社で働きたいのか?」ということを測ろうとしているのです。
● 就活の面接で逆質問を行う理由②: 質問力、コミュニケーション能力を測るため
面接用に事前に回答は容易しておく人がほとんどですよね。
しかし、会社で働くとなれば、事前の用意だけでは上司や先方とやりとりは出来ません。
その場により臨機応変に対応しなくてはいけないことも多く、上手くコミュニケーションを取りながら話を進めなければいけません。
そうなると、事前に用意した回答だけでは、その人のスキルを把握できないのです。
逆質問を行い、「回答がわからない状況」にさせることで、志願者の質問力だけでなく、コミュニケーション力を試しているのです。
また、質問に関しても、ただ企業の疑問点を上げるだけではなく、“自分と企業が関わる”ことを前提に質問することが大事です。
● 就活の面接で逆質問を行う理由③: 応募者の志望度を上げるため
質問をするには、その企業を詳しく知っていなければできませんよね。
逆質問が来ることを想定させれば、自ずと志願者は企業について調べます。
知れば知る程、企業への興味や志願する気持ちは強くなっていきます。
この志願度を上げることも、企業側の狙いでもあります。
2. 就活での逆質問を成功させるポイント

逆質問を取り入れる理由がわかったところで、やはり気になるのは返答の仕方です。
どう答えれば相手側の意向に沿えるのか、考えれば考えるほど上手な答えは見つけられませんよね。
しかし、ポイントを抑えれば自ずと良い質問はひらめいてくるものです。
逆質問を成功させるための重要ポイントをピックアップしてみました。
● 就活での逆質問を成功させるポイント①: 自分のやる気や長所をアピールできるような質問を心がけよう
逆質問をする企業は、自社への関心度を測っているのは間違いありません。
まずは、「あなたの会社にとても興味があるんです!」という姿勢を見せることが大切です。
自分がどれほど企業に対して関心を持っているか。
その熱意と伝えようとする気持ちが見えることで、面接官からの信頼に繋がります。
● 就活での逆質問を成功させるポイント②: 面接官によって質問内容を変えよう
面接官が人事専門の人なのか、現場の人間なのかによって効果的な質問は異なります。
相手の役職を理解した上で、質問のアプローチを変えられるようにしましょう。
そのためにはある程度の情報量が必要なので、事前に勉強しておくことも大事です。
● 就活での逆質問を成功させるポイント③: 事前に調べればわかる内容、面接官がすでに話した内容を質問するのはNG
質問というものは、あくまで「調べた情報では知ることができなかったことを聞く」場面です。
ホームページなど、事前に調べればわかることは、相手にとって「詳しく調べるほど、自社に興味がないのか」と思われてしまいます。
また、面接官がすでに話した内容を覚えていないのは言語道断です。
「人の話を聞く力がない」というイメージダウンに繋がり、自分の集中力のなさを露呈することになります。
緊張していてうっかり、というケースが多い質問内容ですが、最も避けたいポイント。
事前の情報収集や当日の集中力には、しっかりと気を配って挑みましょう。
● 就活での逆質問を成功させるポイント④: 質問内容はなるべく具体的にすること
抽象的な質問は相手に伝わりづらく、意思の疎通ができない結果に。
また、「自分が考えていることをしっかり説明できない」と質問力が低いという印象を持たれてしまいます。
また、YESかノNOの2択で答えられる質問は、会話が1ターンで終わってしまいます。
会話が広がらないとなると、何も生まれません。
具体的な質問をして、ラリーを続けられる会話を意識しましょう。
● 就活での逆質問を成功させるポイント⑤: 仕事内容よりも先に給与や休暇など“待遇面”に関する質問をすることもマイナス印象に
志願する身として、一番気になるのはやはり給与や休暇ですよね。
しかし、待遇面を先に聞くのはNG。
企業自体や仕事内容について関心がないと思われる可能性があります。
自分が頑張って働いていく場所だからこそ、会社についてまず知ろうとする気持ちを見せましょう。
待遇面に関する質問は、そのあとがおすすめです。
3. 【目的別】面接官に好印象を与える逆質問例

逆質問は、最後のチャンスでもあります。
アピールしそこなった部分を補うという点でも、「相手に好印象を与えながら知りたいことを聞く」という質問をするのがベストです。
しかし、そんなハイレベルな質問はすぐに思い浮かびませんよね。
自分をアピールしながらも、相手が答えやすいと思われる例文をいくつか用意しました。
あとは受ける企業や希望の役職に合わせて、ニュアンスを変えて忍ばせておけば、いざという時も安心です!
【やる気を見せたい場合】
まず大切なことは「あなたの会社で働きたい!」とアピールすることです。
やる気を見せる質問をすることで、あなたの熱意や企業への思いが伝わります。
● 面接官に好印象を与える逆質問例①:「御社で仕事をする上で、大切にすべきことはなんですか?」
会社に入ったことを想定した上で、どのようなことに気を付けていけば良いか尋ねる質問です。「この会社で精一杯やっていきたい」という気持ちが伺える内容なので、相手も自社の理念や大切にしていることをとても話しやすい状況になります。
● 面接官に好印象を与える逆質問例②:「○○(志望している部署)の仕事について、詳しく教えてください。」
志望する部署などがあれば、積極的に聞きましょう。会社で働く具体的イメージを持った上で質問をしていると感じられ、面接官にとって意欲的な人に映ることでしょう。
好印象を持ってもらえるのと同時に、希望する部署の詳細も知れるので、質問する側にとってもとてもプラスになります。
● 面接官に好印象を与える逆質問例③:「御社で活躍するためには、どのような能力が必要とされますか?」
どういうスキルが必要か知った上で、「そのスキルを習得するために努力します」という流れに持って行けば、あなたのやる気はしっかりと伝わるはず。
向上心が伺える質問で、企業側も伸びてほしいという期待を込めて答えてくれるでしょう。
● 面接官に好印象を与える逆質問例④:「御社でチャンスを頂くためには、どんな分野の勉強をするべきでしょうか?」
入社することを想像させる良い質問です。また、入社後もステップアップを目指して取り組んでいくというアピールになるので、非常にやる気に満ち溢れた志望者として評価されるでしょう。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑤:「御社の理念に共感しました。その理念のために御社が取り組んでいることを教えてください」
まず、会社の理念をしっかりと理解してやってきたという「自社への興味」も満点。そのためのこだわりを聞くというのも、自社を知ろうとしてくれているというやる気や志望する意思の強さを感じる質問です。とても好印象でしょう。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑥:「御社で働く方々と皆様と協力して仕事に励みたいと考えています。そのために、現場で大切にしている考えがあれば教えてください」
上司に良く思われれば良いという考えではなく、社内の人間みんなと上手くやっていきたいという気持ちを伝える質問です。
入社後、直接仕事をするのは、面接官ではありません。
それを踏まえた上で、実際に働く現場での大切さを知ろうとする心意気に、先方も「しっかりした人だな」という印象を持ってくれます。
【自分の長所をアピールする場合】
やる気を見せて、意欲的なところを見てもらうことも大切ですが、やはり持ち前のスキルをアピールすることも大切。
自慢できることや長所など、しっかりと相手に伝えることで、「きっと仕事が出来る人だから採用したい」と思ってもらえます。
やる気よりも実力がわかる方が、説得力が増すのも事実。
押し売りにならないように、あくまで“質問”という枠内でアピールしていきましょう。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑦:「資格を持っているのですが、御社の事業で活かすことはできますか?」
持っている資格は、ぜひともアピールしましょう。「使えない」と返ってくることはほぼないでしょう。
資格名を伝えて、「この資格、活かせますよね?」という心持で聞く方が、先方にもスキルの高さとやる気が伝わりやすいですよ。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑧:「将来的にはリーダーとして活躍したいと考えています。現在、リーダーなど大きな役職についている方の共通点があれば教えてください。」
「リーダーになってやるんだ!」というアピールは、向上心として相手に伝わります。
それと同時に、「リーダーになるためにどういう人間であるべきか」という現実的なことを冷静に見つめることができるという、印象も受けます。
頭の冴えた仕事が出来る人、というイメージに繋がるので、とても良い質問でしょう。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑨:「私のスキルや経験で、不足していると感じたところがあればお教えください。」
「まだまだ成長したいんです!」というアピールになります。
今の自分では満足しておらず、もっと社会人として成長していきたという気持ちをアピールすることで、伸び白があると思ってもらえます。
向上心と共に、期待ができる人という印象を受けます。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑩:「学生生活で培った粘り強さは、前職でさらに磨かれました。この粘り強さを御社の業務でも発揮できますか?」
これは再就職の方ならではの、実力が垣間見える質問です。
長い期間で培った自分のスキルを、この職業でも活かせるかという挑んだ質問ですが、とても力強く、「どんと任せてください!」と言うかのような頼もしさもあります。
自分の職歴に自信があるからこそ言える一言でしょう。
再就職の方は、ぜひ使ってみてください。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑪:「自分の意見を積極的に出す性格なのですが、意見をすることが許される環境でしょうか?」
これもなかなか攻めた質問です。
「自分の意見を言う」を良しと捉える会社には、うってつけ。
自分の芯を持っていることをしっかりとアピールできて、色んなことに積極的に関わろうとする意思が見えます。
本当に自分から意見をバンバン言う方なら、説得力が増して、相手にも好印象を与えます。
しかし、事実に反する場合はすぐにバレてしまうのでご注意を。
【労働条件や待遇を上手く聞きだす場合】
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑫:「仕事の繁忙期はいつ頃ですか?」
「残業はどれくらいありますか?」というダイレクトな質問を緩和させる良い質問でしょう。
繁忙期、というワードを使うことで、残業状況を大まかにでも把握することができます。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑬:「前職では週に○時間ほど残業をしていました。御社では平均的にどれくらいですか?」
こちらも再就職の方におすすめの言い回しです。
残業についての質問は、働きたくないアピールに繋がりかねないのですが、「以前やっていました」という一言を挟むと、相手側も残業について話しやすくなります。
また、“平均的に”というモデルケースを聞くことで、残業を嫌がって聞いているという印象もなく、自然と答えやすい状態になります。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑭:「本社の場所は○○ですが、転勤はどれくらいのサイクルであるのでしょうか?」
誰しも転勤は喜ばしくないこと。
しかし、避けては通れない道ですよね。
転勤のサイクルは非常に気になるポイントの1つです。
本社の場所と繋げることで、転勤の有無を確認できるのと、どれくらいの距離間で転勤があるのかを把握できます。
相手側にとっても転勤については確認したいことが多いはず。
この質問によって、志望者がどの程度対応できるのかも測れるので、双方にとってメリットのある質問です。
● 面接官に好印象を与える逆質問例⑮:「体力に自信があるのですが、勤務時間についてお伺いしてもよろしいでしょうか?」
まず、自身の体力アピールを入れることで、「この人、長時間しっかりと働ける人なんだ」という印象を与えます。
その上、勤務時間の拘束に対して、マイナスな意味で質問してるのではないと相手に伝わります。
とてもナチュラルに好印象を与えながら、勤務時間という切り口から労働環境について迫れるので、話も広がりやすいでしょう。
就活の面接での逆質問は内定最後の決め手!ポイントとお手本例15選
- 1. 面接の最難関“逆質問”は、自社への志望度を測るためだった!
- 2. 質問は ①やる気や熱意を見せる、②具体的に話す、③仕事よりも先に待遇面について聞かないこと!
- 3. 逆質問に良い例文を1つ忍ばせておくと、いざという時に大助かり!面接先や希望職種に合わせてニュアンスを変えて使おう。
ライター後記
就職氷河期だからこそ、受かるところを探すのも一苦労では済まない世の中。
しかし、自分が長い期間働く場所だからこそ、どこでもいいわけではありませんよね。
それは企業側も同じで、長いこと働いてもらいたいからこそ、どこでも良いと考えるいい加減な人は嫌がられてしまいます。
相手に自分を見てもらいたいならば、まず自分から相手を見ることです。
これは人と人との関係において最も大切なことで、面接においても有効です。
まず相手の会社、相手のやっていることに興味を持ちましょう。
そして「ここは素敵な場所だ。働きたい!」という気持ちがしっかりとあれば、目の輝きがはつらつな声となり、目に見える形で相手に伝わるはずです。
やる気と「ここで働きたい!」という強い意志を持って、最終面接に挑みましょう!
内定を勝ち取るならエントリーシートで好印象を!
コチラもCheck!!
印象に残るエントリーシートは手書き!就活で使えるボールペンおすすめ5選