編集部では日々、「いい男とはなんだ」という議論が続いています。
そして、全員が口を揃えたのは「海の男にはかなわない」。どこかで習ったわけでもないのに、たぶん日本人のDNAレベルで「男の中の男」として認識されている。それが、漁師さん。
そして、「食べ物を作る人は偉い人」、「地方創生の重要性」…そんなテーマが議論するたび補強される「漁師のかっこよさ」。
そういえば、漁師さんは結婚も早いようなイメージが…。ひょっとして、男としてのポテンシャルは最高レベルなのでは!?
というわけで、僕らの思いは募るばかりなのでした。ああ、漁師さんに会いたい。できることなら漁業の未来も知ってみたい!
そんな折、東京・秋葉原で漁業就業支援フェアが開催されると聞きつけて、突撃レポを敢行。
結論から言えば、現役漁師さん、未来の漁師さんはイケメンの宝庫!
現役男前漁師さん&未来のイケメン漁師に会いに行く
北は北海道から南は沖縄まで全国の水産関係者が集結
パンフレットが今っぽい
このフェアは、「漁業を仕事にしたい」人と、新たな漁業の担い手を探している全国の漁協、水産関係者のマッチングイベント。一般社団法人全国漁業就業者確保育成センター(http://www.ryoushi.jp)が主催し、東京、大阪、福岡で開催されているというからかなりの力の入れよう。
センターの職員さんいわく、これまで漁師さんは世襲制だったり地域のなかで次の担い手を探すことが多かったこともあり、漁協単独で広く求人することは難しい面もあるため、こうしたフェアをおこなっているとのことだ。なるほど。
この日は北は北海道から南は沖縄まで、80団体が出展しており、出展ブース側には漁協職員さんだけでなく、明らか「現役漁師さん」風の日焼けしてたくましい男性の姿もちらほら。
いっぽう来場者も、若い男子はもちろん、家族連れ(お父さんがジョブチェンジ!?)から壮年男性、さらには竹下通りから来ました的ピンクの髪の若い女の子までさまざまで、なかなかの盛況ぶり。
海女さん志願の女性も増えているそうで、クドカンはやっぱりすごい。
奥が出展者、手前が来場者
キャッチーなポスターも多い
見よ、この精悍さ!「漁師は努力次第で稼げる仕事」

まずはなんとか現役漁師さんに話を聞きたくても、盛況のため満席が続く各ブース。
まごつく僕ら。
こうなったら、席があくまで近くで張り込むしかない…。
ということで、狙いを定めて10分後、ようやくお話を伺うことができたのが、千葉県勝浦漁業協同組合幸運丸の堀川賢史さん。
明らかに高身長、無駄な脂肪のない引き締まった体に健康的に日焼けした肌。
精悍さと柔らかな笑顔、ギャー、かっこいい!
42歳とのことですが、中年太りや脂っぽさとは超・無縁。腕相撲をしたら秒速で負けそうです。
漁の種類は主にまぐろやキンメダイ、伊勢海老など。素潜りでアワビやサザエをとることもあるそうです。聞いているだけでよだれが出そうですが、素潜りとは、心肺能力の高さが伺えます。
堀川さんのブース
ーーなぜ漁師になろうと思ったんですか?
幸運丸は、祖父の代から続いて私で3代目。昔から継ぐことは決めていたんですよ。
ーーほかの仕事に就きたいとは思いませんでしたか?
漁師は「やりがい」がありますから。努力次第で稼げるというのは、やっぱりモチベーションにつながりますね。
ーーそのあたりが漁師さんのかっこよさにもつながっていそうですね。ところで、隣の女性は…?
あ、妻です(笑)。
ーー奥さんは地元の方ですか?
(奥さん)いえ、勝浦の大学に通っていて…それで、居酒屋でバイトをしていたらこの人が飲みに来ていて。
魚釣る前に、(奥さんを)釣っちゃいました(笑)。
(奥さん)漁師のお家なんて、未知の世界でしたよ(笑)。
ーー草食系男子は見習わないといけませんね! 何歳で結婚されたんですか?
22歳のときです。ふたりとも同い年です。
ーー早い! お子さんは?
はい。3人います。せがれが一人いるんですが、あてにできないので出展しました(笑)。
努力と才覚で海を渡り、20代前半で結婚、3人の子を持ちながらこの体躯…。
ううっ、やっぱりかっこいい!
「男」というより「漢」のほう!
ちなみに同行ライターは、息子さんを「せがれ」と言っていたところに悩殺されていた。
未来の「イケメン漁師」も多数存在していた!

今度は、若きイケメン漁師候補にもインタビュー!
血気盛んな男性ばかりが集まっているかと思いきや、今どきのイケメンからも「漁師」は注目を集めています!
①「自分の力でやっていける職を求めて」/中村さん(30)
まずは、彫りの深い端正な顔立ちが目立っていた、中村さん(30)。
もともと漁師になりたかったわけではないのですが、インターネットで今日のフェアを知りやってきたそう。
現在はソーシャルワーカーをしています。
将来的には自然と関われる仕事に興味があったのと、独立して自分の力でやっていけるものがあればいいかなと思い、今日はやってきました。
これからブースを見て回りますが、さっきガイダンスで真珠の養殖の話を聞いて、そういうのもあるのかと興味を持ちました。
最近は地域の若い気さくな方も増えている印象ですけど、昔ながらの漁師さんというと、やっぱり少し無骨なイメージがありますので、そこが少し不安ではありますね(笑)。
■ふだんの美容ケアは?
ーーとても色白ですけど、お肌のケアはされていますか?
化粧水ぐらいです。あと、日焼けに弱いので海に行ったときは日焼け止めは使いますけど。
ーー漁師になったら日焼けは免れないかと…。日焼け止めは…?
使わないでしょうね(笑)。少しずつ焼いていって、耐性をつけていくつもりです。
ーーいま、結婚、または彼女さんは?
彼女がいます。一応このことも話していますが、まだ選択肢のひとつ、決まったわけではないので(笑)。
②「田舎の両親を安心させてあげたい」/西村さん(28)
つづいては、出展者側から声をかけられ、長く話し込んでいた西村さん。未来のイケメン漁師としてロックオン済!? きりりとした顔立ちと長いまつげが印象的な西村さんが席を立つのを待って、猛ダッシュ!
いまはIT関連の仕事をしています。いずれ地元の山口県に帰りたい、という話を友人に話していたら、このフェアのことを教えてくれて、来てみました。
山口は仕事が少ないんですが、1次産業なら、自分から動けば仕事があるだろうという思いもあって。
あと、父親が昔、定置網の漁師をやっていたんです。いまは体調を崩してアレなんですけど、ときどきサザエをとったりしています。そういうのを見て育っているので、海や漁は身近な存在です。
今の仕事も楽しいのですが、組織のなかで「歯車感」を感じてしまって。となると、1次産業は魚を取るとか、野菜を育てるとか、やりがいを実感できるだろうな、と。山口県は全国のなかでも人がどんどん出ていってしまっているところなので、それをなんとかしたいというのも、いまの気持ちです。山口のいいところも発信できたら。
■ふだんの美容ケアは?
ーーめちゃくちゃいい男ですね。
いえいえ、こっちでフラフラしていただけなんですけど。30歳を目処に、、、と思っています。
ーー見た目もイケメンですが、ふだんのケアは?
いやいや! 肌荒れがひどいので、風呂上がりに保湿するぐらいですね。
ーーいま、結婚、または彼女さんは?
彼女がいますね。山口にいずれ帰りたい、という話はしていて、一応「ついていくよ」とは言ってくれています。
ーー山口のイケメン漁師さんになったら、また取材させてください。
はい(笑)。
現役漁師さん、未来の漁師候補さん、ともに内面・外見イケメンに出会えた今日のフェア。
結婚するなら漁師がおすすめ!…と女性向け婚活サイトだったら謳ってしまいそう。美容男子としては、そんな漁師の「男前要素」を学ぶべく、そして1次産業の魅力をディスカバリーするべく、今後も漁師さんの取材を続けていきます。
目指すは体験乗船!!!
