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辛酸なめ子連載 ――アーユルヴェーダ医療で”おなら派”を選ぶ――



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辛酸なめ子氏、アーユルベーダのカリスマから問診を受ける

 西洋医学の病院は緊張しますが、アーユルヴェーダクリニックなら、美容サロンの延長線上で入りやすい気がします。
 今回訪れたのは、祐天寺のハタイクリニック。医者の威圧感が皆無な、オープンマインドなアーユルヴェーダ医、小峰博生先生のコンサルテーションを受けました。記入した体調の用紙をもとに「湿疹とかできますか?」「はい」「首の周り、赤くなってますね」「えっ自分では気にしてませんでした」「タオルのあとがつきやすいですか?」「たまに……」「食生活は?」「デパ地下で買った惣菜が多いです」など、細かい質問に答えていきます。そして真剣な表情でパソコンに入力する先生。時折「あっ……」とかおっしゃると、ヤバいのかと緊張が走ります。
 しばらくやりとりがあったあと先生がおっしゃったのは
「体質的には、血液が濁っている人のグループです。インドの言葉でラクタドゥシュテイターです。食べたものをちゃんと分解できていないので、血液が濁ってしまっています」
 以降、お話の中で十数回は「血液が濁っている」と言われました。
「食べたものがうまく体になじんでいないので、冷えて油が固まるように塊ができやすく、血が濁ってしまっています」
やはり出来合いの惣菜の油が良くないのでしょうか。先生によると忙しさも濁りの一員だそうです。

 

血液が濁っているひとへの治療……パンチャカルマはかなりハード

「常に神経に電気が流れている状態で、体を動かしたり新陳代謝のためのリソースが足りていないです。消化吸収や代謝、循環ができなくなって、血が濁りやすいです」
私の場合、全ての道は血の濁りに通じてるようです。
「神経がパツパツになって血液がドロドロの川みたいになりやすいなめ子さんの場合、トータルでやっていくおすすめの治療法があります。パンチャカルマです」
 パンチャカルマ、カルマ解消しそうな響きですが、内容を伺うと結構ハードでした。
「肩がキューっと緊張していて、胃腸がうまく動いていないので、まず胸から上をクリアにするために、6回くらい嘔吐させます」
「えっ嘔吐……。それはかなりキツいですね」
「僕もやったとき最初は苦しかったですが、慣れると大丈夫ですよ。アーユルヴェーダでは、動物の行動に学ぶ、という考え方があります。猫もよく吐いていますね」

 

脳は胃腸から生えてきたようなもの

「吐く以外には何かありますでしょうか」
「一週間ほど下剤療法をして、今度は浣腸療法をしてもらいます。生き物の祖先はミミズみたいなものですが、それは胃腸が泳いでいるだけと考えられます。脳も胃腸から生えてきたようなもの。浣腸や下剤で腸をクリアにすると根本的に改善されます」
「すみません、嘔吐、下剤、浣腸以外でもっとソフトな方法があれば……」
「苦いものを積極的に食べると腸内細菌に働きかけます。ゴーヤやアロエ、ウコン、コリアンダー、しそ、バジルなど。消化を良くするハーブを取ってガス抜きすると血液もきれいになります」
 この方法は私だけでなく、消化力が弱まっている現代人におすすめだそうです。
「みんなお腹の中にガスが溜まっているから抜いたほうがいいですね。ヒングっていうカレーのスパイスにも入っている植物がありますが、それを摂取するとすごいガスが出ますよ」
「おならってことですか」
「もうブーブー出ておならで前に進めるくらいです」
「おならの音を消すために少しずつ粛々と出してもいいんですか」
「無理に防ぐのはアーユルヴェーダでは、ヴェーガダーラナと言われます。やっちゃいけないこと、という意味。下に出たいガスをキュッやるとヴァータが乱れます。出るに任せたほうがいいですね」
 それでも、嘔吐、下剤&浣腸、おならの中で究極の選択をするとしたら、謹んでおならを選ばさせていただきます!

 

  女性二人による施術アビヤンガは気持ちよさも二倍

 ハタイクリニックではアーユルヴェーダのトリートメントも行っています。今回は、薬用オイルを使った全身マッサージ、アビヤンガを受けさせていただきました。身体の新陳代謝が整い、血行促進。これで濁った血液が少し改善されるといいのですが……。
 ベッドに横たわり、同時に二人の施術者からマッサージ を受けて気持ちよさも二倍です。ここまで人間はヌルヌルになれるのかというくらいオイルまみれに。何リットル使ったのかと思ったら聞いたら100mlくらいだそうでした。マッサージのあと、蒸されて発汗し、デトックス。全身温まり血流も高まった感が。
 施術後、おすすめのハーブや薬を購入しました。アビヤンガとカイソーラゲッゲル、アヴィパッティカラチュールナ、ヒングアシュタカ、アヌタイラです。何のことかわからない名称が、霊薬感を高めます。保険はききませんが、全部で5000円弱と、意外と手頃な価格でした。しかしアヴィパッティカラチュールナを週一回、と言われても覚えられません。頭をよくするハーブも処方してもらいたいくらいです。
 マッサージやハーブの摂取後、しばらくガスの放出が多くなった感がありますが、世の中的にガスはOKという風潮になることを祈っています。

辛酸さんの内面美容女子 ”知らないお仕事”レぽはコチラ
https://biyodanshi.com/category/special/nameko/

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辛酸なめ子/漫画家・コラムニスト・イラストレーター。「週刊文春」にて13年間連載コラムを執筆するなどWEB、雑誌を中心に活躍中。「魂活道場」「あの世の歩き方」「女子校育ち」「大人のコミュニケーション術」など、著書は40冊を超える。

http://www.gentosha.jp/category/jigenjoshonikki

https://twitter.com/godblessnameko?s=06

取材協力:ハタイクリニック
http://www.hatai-clinic.com/





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