背筋を鍛える上で懸垂(チンニング)は筋トレの中でも欠かせないトレーニング方法です。実は懸垂だけで背筋を中心に全身を鍛えられるトレーニングで、上半身のトレーニングは懸垂だけでも十分と言われるほど非常に効果的なのです。
一方で身近なトレーニング方法のためか、正しいフォームで懸垂ができていない人が多くいるのも事実。間違ったやり方では効果は半減、さらにはケガの危険性もあります。
正しい懸垂のやり方をマスターして、引き締まった男らしい上半身を手に入れましょう。
懸垂で背筋を鍛える5つのメリット【正しい懸垂(チンニング)をマスターしよう!!】
1. 究極の筋トレ法!!懸垂を行う5つのメリット

背筋を鍛える上で欠かせないトレーニングでもある懸垂ですが、懸垂(チンニング)によって鍛えられる部位や鍛えることで得られる効果などを紹介していきます。
①上半身全てを鍛えられる
懸垂を行うことで、広背筋や僧帽筋といった背筋を中心に腕や胸、腰回りや棒を掴む際の握力など、上半身の筋肉ほぼ全てを同時に鍛えることができます。バランスよく鍛えることは身体の引き締めやプロポーションを良くする効果も!
②広く厚みのある男らしい背中に
懸垂では特に広背筋や僧帽筋といった背筋群が鍛えられます。これらの部位を鍛えることで背中を大きくし、いわゆる逆三角形の男らしい肉体を手に入れることができます。
③やり方次第で鍛える部位を変えることできる
基本の懸垂では背筋が主に鍛えられますが、持ち手や手幅を変えることで、腕の筋肉や大胸筋など鍛えられる部位を変えることができます。
懸垂一つをマスターするだけで上半身を鍛えられるというのはこのためですね。
④基礎代謝向上で脂肪燃焼効果も!!
広背筋や僧帽筋といった背筋をはじめ、上半身が鍛えられることで全体の筋肉量の増加に繋がります。身体の筋肉量が増加すると身体の基礎代謝が高まります。
基礎代謝が高まると身体のエネルギー消費量が多くなり、脂肪が燃えやすい太りにくい身体へと変化していきます。
⑤コスパ良くトレーニングができる
懸垂は鉄棒のある公園があれば気軽に行うことができます。ジムにお金を掛けたくない!という方も公園であれば手軽に通えますよね。
もし近所にそんな公園があればラッキー。「公園までランニングして懸垂をする」、といった総合的なトレーニングも可能ですよ!!
また自宅用の懸垂マシーンなんてものもあるのでチェックしてみて下さい。
2. 背筋を鍛えるには正しい懸垂のやり方をマスターしよう

幼少期や学生時代には「何回も懸垂ができた」という方でも、そのフォームは間違っていることがほとんど。
背筋を鍛える上で正しいフォームで懸垂を行うことはかなり大きな負荷がかかるため、最初はたった1回でもかなりきつく感じてしまうことでしょう。
しかし、正しいフォームで行う懸垂の効果は絶大。
まずは基本となる懸垂のやり方をマスターしていきましょう。
【懸垂の正しいやり方】
①肩幅より少し広いくらいの幅で、順手でバーを握る
②肩甲骨を寄せる感じで身体をゆっくりと引き上げる
③身体を引き上げたらその状態で一秒ほど停止
④ゆっくりと腕を伸ばし身体を引き下げる
やり方はたったこれだけですが、それでも実際にやってみるとかなりきつく感じてしまうことでしょう。ポイントはあごをひくこと、上半身をしっかり伸ばした状態を保つこと、反動をつけずに身体を引き上げることがポイント!
また腕の力ではなく背中の筋肉を使って持ち上げることを意識しましょう。
まずは正しいフォームで1回できるようになることが目標!!
無理に回数を増やそうとするとフォームが崩れてしまい、かかるはずの負荷もかからなくなってしまいます。少ない回数でも十分にトレーニング効果は期待できるため、焦らず少しずつできる回数を増やしていきましょう。
実際に行ってみて「1回も全然できる気がしない…」という方は、足をついて行う斜め懸垂をオススメします。
斜め懸垂は鉄棒だけでなく机を使ってもできるため、自宅でも行うことができますよ!!
【斜め懸垂の正しいやり方】
①自分の身長より低いバー(もしくは机)を肩幅より少し広いくらいの幅で順手で握る
②バーの下に足を伸ばし、身体はまっすぐな状態にする
③バーの方向にゆっくりと身体を引き上げる
④ゆっくりと身体を引き下げる
意識するポイントは一緒!背中の筋肉を使うことを意識しましょう。通常の懸垂よりも負荷は軽いので懸垂初心者の方でも行いやすいトレーニングになります。身体を傾けるほど負荷が強くなり、立っている状態に近いほど負荷は弱くなります。自分の能力に合わせて負荷を調整しやすいのも良い点ですね。
斜め懸垂がこなせるようになれば通常の懸垂もできるようになります!あきらめずに挑戦していきましょう。
3. 背筋を鍛えるはずが効果半減!? 間違った懸垂のやり方

何度も言っているように懸垂は正しいフォームで行うことが一番重要!!
「なかなか効果がでない」、「体を痛めてしまった」なんて場合は正しく懸垂ができていない可能性が高いです。
そこでよくありがちな間違った懸垂のやり方をまとめてみました。どの懸垂であれ気を付けるべき点は変わらないので、ポイントを抑えてしっかりとトレーニングを行いましょう。
×反動をつかっている
無理に回数を稼ごうと、動きに勢いをつけてその反動で懸垂を行うのは絶対にNG!!
反動をつけてしまうとその分筋肉にかかるはずの負荷が逃げてしまい、効果は激減。
焦らずに自分の力だけで身体をコントロールするように心がけましょう。
×腕だけの力で身体を持ち上げてしまっている
腕を鍛えたいのであれば問題ありませんが、背筋を鍛えたいのであれば腕の力だけを使ってしまうと効果は半減に…。
肩甲骨の動きを意識して、背中の筋肉を使って身体を持ち上げることを意識しましょう。
×肩をすくめている
肩が上がった状態だと、広背筋ではなく腕や僧帽筋の力を使って懸垂を行うことになります。僧帽筋を鍛えることも大切ですが、僧帽筋に大きな負荷がかかると首をいためる原因にもなります。
懸垂をやっていて首を痛めてしまったという方は肩をすくめた状態で懸垂を行ってしまっている可能性が高いです。
×途中で持ち手や幅を変えてしまっている
懸垂は持ち手や手の幅を変えることで負荷がかかる部位も変わります。セットの途中で持ち手や幅を変えてしまうことは狙っている部位とは違う部位に負荷がかかることになり、期待している効果が出にくくなってしまいます。
1セットが終わるまでは手の位置は変えないように意識しましょう。
4. 背筋を鍛える懸垂の応用編~少しの工夫で理想のカラダに近づく方法~

先ほども述べましたが、懸垂は持ち手や手幅を変えることで鍛える部位を変えることができます。
基本の懸垂に慣れてきたら自分の目的や鍛えたい部位に合わせてやり方を変えていくことで、より理想的なカラダに近づくことができるのです。
■逆手で行う
昔懸垂をやったことがある、という方は逆手でやっていた方も多いのではないでしょうか。
順手で行う懸垂と比べて、逆手懸垂では上腕二頭筋を主に鍛えることができます。
また順手の懸垂よりも身体が持ち上げやすいので、順手の懸垂が難しい人は逆手懸垂から始めてみるのも一つの手です。
■手の幅を変えてみる
バーを握る手のグリップの幅を変えることでも鍛える部位や負荷を変えることができます。
肩幅より狭い手幅(ナローグリップ)で行う懸垂では肩甲骨の可動域が広くなるため、背筋をよりストレッチすることができ、広背筋上部や大円筋に効果が期待できます。
また通常よりも広い手幅(ワイドグリップ)は背筋をより収縮させることで広背筋全体に負荷を与えることができます。
通常の懸垂よりも広背筋の負荷が強いため難しく感じるかもしれません。
基本の懸垂に慣れてきたらこの2つのグリップも織り交ぜてトレーニングしてみましょう。ナローグリップ、ワイドグリップ両方を行うことで隙なく広背筋が鍛えられ、広く分厚い背中が手に入ることでしょう。
■足をあげてみる
両足を上げて懸垂をするL字懸垂なんてものもあります。両足を上げて身体が90度曲がったL字の状態をキープしたまま懸垂を行うことで腹筋により負荷をかけることができ、また太ももなど下半身引き締めにも効果があります。
上級者向けのトレーニングになるので、チャレンジするのは基本の懸垂に慣れてからにしましょうね。
■片手で行う
通常の懸垂では物足りない、さらなる高みを目指すという方は片手懸垂にチャレンジしてみましょう。
両手でやっていたものが片手になるので単純計算で負荷は2倍。
かなりの背筋と握力が求められるため、片手懸垂ができるだけでも1つのステータスになります。
こちらはかなり上級者向けのトレーニングです。高負荷のトレーニングは怪我のリスクも高まるので、基本の懸垂が数十回できるようになってから挑戦しましょう。
懸垂で背筋を鍛える5つのメリット【正しい懸垂(チンニング)をマスターしよう!!】のまとめ
- 1. 懸垂は上半身全てを鍛える究極のトレーニング!!
- 2. ポイントを抑えて正しい懸垂をマスター!!
- 3. 少しの応用で隙の無いトレーニングを!!
ライター後記
筋トレは全身をバランスよく鍛えることが重要ですが、毎日何種類ものトレーニングを行うのは覚えるのも大変ですし時間もかかってしまいます。そんな悩みも懸垂をやれば解決。
おざなりになりがちな背筋のトレーニングも懸垂でバッチリです。目指せ○回!!と目標設定もしやすいのでモチベーションの維持にも!
ヨシロウ
子供のころは鉄棒苦手でした
今までずっと美容に無頓着に生きてきたが、20半ばを過ぎ「このままではイカン!」と遅咲きながら美容に目覚め、美肌と失われた青春を求め日々奮闘中。