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ほもおだほもおって

 

 

ふしぎなことはあるもので。
先日ある人たちと、予言のようにして、このごろ話題となっている「ほもおだほもお」について話をしていました。

ぼくは学生時代とにかくテレビばかり見ていて、
テレビ内での価値観を盲信する、テレビの教え子のような子どもだったと思います。

ほもおだほもおがそんなぼくの世界に登場したのは小学校高学年くらいだっただろうか。
当時の小学生はとにかくとんねるずに夢中で、
新しく出現したその不気味で滑稽なキャラクターは、
とくに男子たちには相当に面白がられていたように思います。

その時代のぼくは、自分のセクシュアリティ的なことの違和感のようなものをけっこう自覚していたので、
ほもおだほもおのことを他人事とは捉えられず、
「ぼくみたいな人間は世間から絶対的にバカにされる者なのだ」と思い込む要因となった気がします。
そこで開きなおるというか「その何がいけない?」と自らを肯定し、
笑う者を怒るというあり方もありましょうが、ローティーンの自分にはそれができなかった。

何が良いとか悪いとかは人それぞれに尺度があるのでしょうが、
個人的に思うこととしては、
たとえば自分を普通、ノーマルと疑いなく自覚しているような人が、
マジョリティーであるという安心の立場から少数派を揶揄して笑うことはフェアじゃないな、と思う。

ぼくは、男のくせに女みたいにナヨナヨしているなどと笑われることを平気にそうしていたのではないし。
男のくせに男が好きだなんて気持ち悪い、と言われることを平気に、
自らそれを選んで生まれてきたのでもない(生まれる前にこの自分を選ぶという話はひとまず)。

気がついたらそうだった。生まれてみたらそうだった。
その自動的に与えられた個性を、個人の行いや態度などはかまわず「きもい」と見なす価値観を、
なんの注釈もなく圧倒的な人気者に最も影響力の強いテレビという装置で表現されてしまうと、
一介の小学生男子にはもう立つ瀬がないことを想像してもらえたらと思う。

だから、ああしたものはやるべきではない。LGBTは笑ってはいけません。
などとルールを作ればいいかといえば、それはまた別の問題を生むだけかもしれない。
ただ、体育会系の部室のりのような笑いが、勢いのまま放送されることへの配慮は欲しいなと思う。

放送から一夜明けるとインターネット上で、ほもおだほもおが話題となっていた。
放送したテレビ局の社長は即座に謝罪をしたという。
早すぎる謝罪は触らぬ神に祟りなしでは? という意見も目に飛び込んできた。

何を今さらながら「問題意識をもつ」とはそういうことか、と思った。
あの頃は、ほもおだほもおが毎週放送されることに違和感を訴える人はきっと多くなかったのだろう。
そのように考えると、今日あのキャラクターが復活したことには、
この30年におこった人々の意識の変化を表出させる意味があったのかもしれず、
その何が問題なのかを多くの人が考えるきっかけとなったのかもしれない。

そんなことをグルグル考える10月の始めのわたしでございました。ご静聴ありがとうございました!
ニュー男子 拝

 

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