みなさんはふるさと納税を積極的に行っていますか?
このふるさと納税、「知っている数=得をする数」「知らない数=損をする数」という方式が当てはまるのです。ある程度、歳を重ねた人なら深く納得できるはず。
税金関係もそのひとつと言え、知らないことにより得を見逃していることが多いです。ここでは『聞いたことはあるけれどよくは知らない』人のために「ふるさと納税」について詳しく解説します。
ふるさと納税とは? 仕組みやメリット、そして始め方
1.ふるさと納税をさらに活性化させ、そして得をしよう!

税金というのは「ややこしい」と考えている人はいませんか?
この税金を例えるのなら、長く入り組んだ洞窟ではなく、短く真っ直ぐな洞窟で、単に入り口を狭くさせ、作為的にでこぼことさせ、加えて暗くし、前がよく見えないようにしているだけです。
はっきり言えば、実に中途半端で、「国民(都民・市民)に本当に得をさせたい」と考えているのか?と疑問に思いますし、国は何を求めているのか分かないとも思います。
となると、大切なのは自らその暗闇へ一歩踏み出すか、踏み出さないか、と言えるのではないでしょうか。
ふるさと納税もしかりです。
話題を作り、情報を配信し、魅力的に改正をし、2008年から2015年にかけて、利用者が一気に増えたのですが、その後は(得に昨今)、過剰に騒がれることなく(宣伝されることなく)、
「目標は達した!」
とばかりにあらゆる媒体で昔より耳にしません。
ここでは改めて「ふるさと納税」を解説し、「お得だぞ!」「始めてみることにハードルはないぞ!」と言うことをお伝えしたいと思います。
2.ふるさと納税とは?

ふるさと納税とは、「納税」というよりは、都道府県や市区町村に対する「寄付」と考えてください。
その寄付金が一定額以上であれば、住民税と所得税の控除・還付が受けられるというものです。
どういうことかと申しますと、今お住まいの地区に住むことにより「住民税」、また「所得税」を納税しているわけですが、ふるさと納税として他自治体に寄付すると、その分が翌年に差し引かれるということです。
と、ここまで書くと、結果的には納める金額は変わらない、と思われる方が多いと思うのですが、お気に入りの地区に寄付することにより、“魅力的な特典(豪華な返礼品)”が付くのがふるさと納税なのです。
寄付することによってその地域の名産品や高級食材(名産品)が手に入り、そして減税されるのです。
(ちなみに中には、IT機器や金券をお礼として送っていた自治体もあります)
○好きな場所に納税できる
「ふるさと納税」というのは、とても覚えやすい素晴らしいネーミングだと考えますが、素晴らしさと同時に勘違いも生じさせるネーミングと言え、『生まれ故郷を持った人のみのもの』『上京した人のみのもの』と思われがちですが、実はそうではありません。
出身地など関係なく、自分の好きな地域を選ぶことができます。
もちろん、生まれ育った街でもいいし、自分の愛着のある街でもよく、自治体であれば、どこでもOKです。
加えて言えば、複数の自治体に寄附をすることが可能です。
「この地区を応援したい!」という理由でもいいですし、「この土地の食べ物が好き!」という理由から入ってもいいのです。
(申請のやり方、細かな方法は、後ほど。取っつきにくさはなくし、入り口は広く、です!)
3.ふるさと納税の注意点
ふるさと納税はバカになりません!!
上記でお話した通り、ふるさと納税はたいへん魅力的なので、2008年の初年度は約72億円だった寄付金は、15年度には約1653億円にまで増えています。
実質的な負担はほぼかからず、地方の名産品や特産品がもらえるのですから当然。
ふるさと納税は得だらけ、デメリットはない、と言い切れるのですが、注意点は存在します。
▼最低2,000円は自己負担金になる
控除額を差し引くと、『自己負担2,000円』はかかります。
年収や家族構成、寄付金額によって異なりますが、どんな場合においても「下限が2,000円である」ということに変わらないです。
「なぜ2,000円かかるのか?」というと、手続き上の問題・人件費の問題、と考えてくださるのが不必要な知識によってややこしくならない方法ですので、その解釈で。(ちなみに地方自治体によっては寄附金の下限額を引き上げているところもありますので、この点もご注意を)
▼より多く得をしたければ金額はケチらないほうがいい
補足すると、例えば、
1万円の寄付→8,000円の控除
2万円の寄付→1万8,000円の控除
になるということです。
当然、控除が受けられる金額が多く、かつたくさんの返礼品がもらえることを考えれば、2万円を寄付したほうが断然お得ということになります。
実際に負担した金額は自己負担金の下限である2,000円であるにも関わらず、というところが着目するところであり、覚えておいたほうがお得へと導きます。
ですが、『自己負担2,000円』ということで、「だったら多額の寄付をしよう!」と考えた方は要注意です。
それは控除の対象になる金額には限度があるからです。
地方自治体に対する寄付の場合の特例の控除は、個人住民税所得割の「2割」までという制限があります。
「そんなに多額な寄付はしない。生活上、できない」という方は読み飛ばしてください、という前提のもと(数字が苦手、という方も含め)、下記に詳しく、記しておきます。
所得税の控除
(寄付金額-2,000円)×所得税率(所得額により0%~40%)
住民税(基本分)の控除
(寄付金額-2,000円)×10%(税額控除)
住民税(特例分)の控除
(寄附金額-2,000円)×(100%-10%(基本分の税額控除)-所得税率)
数式で現すと、ふるさと納税制度を利用することで、上記の控除が受けられるのですが、 “特例分の控除”が受けられるのは所得割額が関係していることが分かります。
これを超える金額の寄付だと、それだけ“自己負担金が多くなる”ということです。
つまり、「ぎりぎりの寄付金を納め、最大限に得をしたい!」と考えるのならば、所得や家族構成、他の税額控除の有無などで異なるため、個別にしっかりと計算したほうがいいということになります。
★「ややこしい!」と思った方のため、ふるさと納税の計算に役立つサイトをご紹介しておきます。
4.ふるさと納税・改善された部分について
会社勤めであれば、税金は毎月の給料から自動的に天引きされ、加えて年末調整も会社がしてくれます。
自分で面倒な計算や申告の手続きなどをしなくていいということです。
しかし、ふるさと納税の制度では、寄付金に応じて自分で確定申告しなければなりませんでした。所属している会社がやってくれるわけではないということです。
しかし、2015年度「ふるさと納税」税制改正についての発表があり、
1.控除(個人住民税所得割額)の限度額を現行1割から2割に引き上げる
2.条件によっては確定申告が不要になる
となりました。
面倒な部分が減る、ということで大事な2に関することですが、寄付先が5ヶ所以内であればわざわざ確定申告をしなくとも、寄付先の自治体から居住している自治体に直接情報が通知されるという特例が設けられました。(これが最大の利用者を増やした要因といえます)
これを、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」と言います。
ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用するには、以下の「ワンストップ特例申請書」を寄付先の自治体に提出するかたちとなります。
申請書の提出期限は、ふるさと納税を行った翌年の1月10日(必着)です。
(確定申告の期限となっている3月15日ではないので注意してください)
5.ふるさと納税の流れ(始め方)
好きなものや場所を選んで申し込み!
ふるさと納税は簡単に始められます。
①寄付したい地域(返礼品)を選ぶ(サイト内で検索可能)
②寄付を申し込む
③返礼品を受け取る
④確定申告をする
と、こんな簡単な流れなのです。
(注)③と④の順番がひっくり変える場合あります。
ちなみにふるさと納税の受付期間の制限はありません。1年中いつでも受付けています(自治体がお休みの日は除く)。
ただし、確定申告をして税金控除を考えている人は、基本的に2017年1月1日~2017年12月31日の間に申告してください。
補足
2017年1月1日~12月31日までの寄付金は、
住民税→2018年6月以降納める2017年度の税金について、本来納める税額より軽減。
会社員ならば、2018年6月頃にお勤めの企業に2018年分の住民税額が記載された「住民税決定通知書」が送られ、その中の項目のひとつに寄付金の税額控除が記載されます。
所得税→2017年の所得税が軽減。
所得税は、直接、寄付者の銀行口座など指定した口座に控除分が振り込まれます。
6.きっかけは何でもいい

と、ここまで書きましたが、税についてあまり詳しくない人・特別興味のない人は、やはり多くの人がふるさと納税を始めるきっかけにしている、名産品(返礼品)から入るのがいいと考えます。『○○牛、○○グラム』をネットで購入しようとした場合、一体いくらで買えるのか、それを検索してみてください。
絶対と断言できるほど、「ふるさと納税」の金額(2000円~)では買えません。
返礼品を選ぶならば、値段がしっかりと表示されている点では楽天がおすすめ。
書籍ならば、コチラがおすすめです。
ふるさと納税ニッポン! 冬号2016-2017
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ネットにしろ、書籍にしろ、まずは「食べたいもの」「欲しいもの」を選びましょう。
「お得だなあ。美味しそうだなあ。よし、ふるさと納税を始めてみるか」
と、このきっかけでいいのです。立派な考えなのです。
不純という人もいるかもしれませんが、結果的には地域活性化にも繋がるのが事実なので、決して無情とは言えないでしょう。
「自分の意志・選択で、いくらかでも納税できる制度があってもよいのではないか――」
といった考えから始まり、実現した制度ですが、お金に真心や思いやりが反映され、新たな価値を生むわけではないので、どんな取っかかりでもいいと考えます。お金はお金です。
やってみること――それがその街を、地域を助けます。
7.「若さ」を利用しよう!
「さとふる」は全国を完全網羅!!
「若さ」というのは、質問しても恥ずかしくないこと、だと考えます。
「若さ」の最大の利点は訊けることであり、今、訊いた数だけ歳を重ねた時、自分という人間に大きな差が出る、カッコいい大人になれる、と断言できます。
「これはどういうことですか?」
「ここがいまいちよく分からないんですけど」
「やり方を教えてくれませんか?」
と、決して知ったふりをせず、恥ずかしがらず、そして、「面倒臭いな」とは決して思わず、未来の自分の為に知識を増やす行動をすること、これをおすすめします。
また、「ふるさと納税をしたらずっと、つまり毎年しなくてはならない」ということではないので、様々な部分で面倒さ、また利点を見付けられないようなら、やめればいいだけのことです。
しつこい押し売りのような制度では決してありません。
暗闇の洞窟を覗き、1度でも「ふるさと納税」を経験し、得をしましょう。
ふるさと納税とは? 仕組みやメリット、そして始め方
- 1. ふるさと納税は、メリットだらけである
- 2. ふるさと納税は、日本という国を活性化させる手段のひとつである
- 3. ふるさと納税を始めることにハードルはない
ライター後記
私もふるさと納税をしているのですが、以前、美味しいお肉を頂きました。そのお肉をエネルギーに変え、明日も頑張ろうと思えましたし、これで日本の景気が隅々までよくなっていくといいな、とも思いました。
nokotta
ふるさと納税の本って、見ているだけでわくわくしますよ。
読書が趣味。休日は喫茶店をはしごしながら本を読みまくります。