先日、あるネット上の記事がサーバーダウンするほど話題になりました。テーマは「Facebookおじさん」。要はFacebook上で俺通信を続けるおじさんがうざい! という内容のものですが、「うんうん、わかる」と思う一方で「そこまで言っちゃう?」という斬り捨てっぷりも印象的でした。しかし……皆さん、こうは思いませんか。「じゃあインスタでエセおしゃれをアップしている女子はどうなの?」と。近頃ではFacebook=中年向け、Instagram=若者向け、という年齢層の区分けが生まれておりますが、Facebookおじさんvsインスタ自撮り女子、あなたはどっちを歓迎しますか?
FacebookおじさんVS自撮り女、気をつけるべきはどっち?!
1. 筋トレ、無差別タグ付け……Facebookおじさんはタイプ分けされていた
とにかく長い…チラシの裏は勘弁してくれ~
遠くmixiに始まり、Twitter、Facebook、Instagram、さらにはLinkedInなど、SNSを一通り一巡しつつも結局はFacebookに落ち着いている当店といたしましては、もうこのタイトルからして中年扱いされたと大ショックです。
そんな独り言はさておきまして、中身をみるとFacebookで自分語りをするおじさんがいかにうざいかを、20代女子がディスりまくっておりました。
そして、そんなFacebookおじさんはご丁寧に5つのタイプに分けられていました。
各タイプの概要と、女子からの恐ろしいツッコミは以下の通りです。
①筋トレおじさん
文字通り、筋トレしている写真をアップしたり、ライフログ的に報告しているおじさんのこと。
筋トレ写真の投稿については「インスタでやれよ」と厳しいツッコミをする女子たち。いっぽうでライフログ的に筋トレの経過報告をテキストでするおじさんについては「あ…やっぱこれも無理」とにべもありません。
テキストに背景色をつけることについて「チラ裏感ハンパない」と言っていますが、私はこの記事で初めて「チラ裏感」=「チラシの裏感」という言葉を知りました。
「女子がカフェに行ったことを投稿するのと同じかな?」と一瞬理解を見せつつも、「いや、カフェと一緒にしないで!」とバッサリ。……カフェもどうでもいいと思うのは、私だけ……?(´・ω・`)
②アメブロおじさん
ブログのように長文の記事を書くおじさんのこと。
こちらは、単純に長い文章がうざい、ということとあわせて、改行がアメブロっぽいことにも批判がなされています。
いや……長文を書くからFacebookにしたんじゃないのかな(^_^;)
と思っていたら、
……だって。
鬼や! この子らは、鬼や!
と、思わずおじさんの肩を持ちたくなったおばさんです。
女子いわく、
“ね!おじさんってそもそも知識豊富なんだし、Facebookで友達だけに公開するんじゃなくって、ブログで書いて拡散したほうが絶対いいと思う。”
ということですが、Facebookって、もともとは全世界公開を前提としたSNSだったん……だよ……ね……?(←自信喪失)
③「俺、今女性と一緒だよ」と匂わせるおじさん
ハッキリと女性の名前などは出さないけど、食事の向こうに女性が写っているなど間接的にモテアピールするおじさんのこと。
これは、「いっそ顔出してほしい」「一緒に食事に行ったら、自分の写真が使われるかもしれない」的な嫌悪感のようです。
……それは、ちょっとわかるような気もします。
④無差別タグ付けおじさん
対して仲良くもない人でも、無差別にタグ付けするおじさんのこと。
“これもマウンティングの一種なんじゃない?「若い女の子と交流ある俺」みたいな。”
ということですが、こちらも確かに、自分も巻き込まれる可能性があるかもという点で、嫌だと思う気持ちはわかります。
おじさんに限らず、勝手にタグ付けされるの、嫌い。
⑤仕事してます感おじさん
いわゆる「忙しい自慢」。深夜のオフィスやセミナーに来た報告などをしちゃうおじさんのこと。
これらも彼女たちにとっては「無意味なマウンティング」のようです。
「せめてセミナーでタメになった話を投稿して!」という意見には、同意。
2. インスタ女子たちは許されるのか?
お気に入りをもらう為に数時間並ぶ熱量は評価が分かれるところ
かようにけちょんけちょんに言われてしまったFacebookおじさんですが、では他方、インスタ女子たちはどうでしょうか。
時をほぼ同じくして、お笑いコンビおぎやはぎが、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組内で実際に遭遇した「インスタ女子」のことを語っていました。
これは、リスナーから東京プリンスホテルのナイトプールについて「若い女の子はインスタ映えする写真を撮りたいから、行ってるみたい」というメールが来た事に対し、2人がロケで逗子に行ったときに、水着姿の女の子2人組が2時間ずっと写真を撮っている場面に遭遇した話を披露したことがきっかけ。
小木の「みっともない」発言を皮切りに、この「インスタ女子」に対する批判が続きました。
“矢作も「そんなに、何枚撮るの? っていう」とあきれていた。さらに小木は「頭、おかしいんじゃねぇかって思う。情けなくなっちゃうよ、ああいうの見てると」「自分の娘が、ああなったらどうしようとか。自撮りだけなんだよね、それだけを楽しんでるの」とダメ出し。”
最終的には、二人とも自撮り写真自体は嫌いではない、というオチとなりましたが、確かに近年「写真が目的」になっている「インスタ女子」が激増中です。
「インスタ映え」という言葉が生まれるほどなので、昨日今日に限った出来事ではないのですが、かつては都心のオシャレカフェなどで見かける程度だったもの。
それが最近では、若い娘さんの二人組を街で見かけると、ものすごい確率で自撮りしています。
この間はかっぱ寿司でひたすら自撮りしている女子を見かけました。お嬢さん、お寿司乾きますよ。
そして、実際Instagramをのぞいてみると、そうやって何枚も何枚も撮り直しエフェクトをかけた「奇跡の一枚」が百花繚乱ですよね。
これ、どうしたらいい? という点では、Facebookおじさんとあまり変わらない気がする私です……。
ちなみにインスタ女子たちは自撮りの他にも「素敵自慢」がすさまじく、「遅刻しちゃーう」といいながら乗せた時計がブランドもの、など、実に巧妙な手口で素敵生活をアピールしてきます。
このステキ生活自慢は、むしろ年齢が高くなるほどにヒートアップする傾向にあり、もはや女子ではない世代のインスタ愛好家には「さりげない日常の報告」のテイで、「銀座の高級サロンに行くアテクシ」や、「高級リゾートを楽しむアテクシ」、果ては結婚報告&親への感謝というテイをとりながら「一流ホテルのラウンジにいるアテクシ」や「ブルガリの指輪をもらったアテクシ」を、写真に写った景色やロゴ、果てはハッシュタグで猛アピールしてくるタイプが激増します。
個人的に、最近もっとも注目を集めたのは、婚約指輪をあえて真横から撮ることでそのカラット数の大きさを見る人に届けてくださいました投稿。
「でっかい指輪ゲットだぜ!」とでも書いてくれていればいっそ正直で好感が持てたのですが、そんな率直さは、インスタ女子の間ではきっとかえって野暮になってしまうのでしょう。でも、じゃあそれって「粋」なのかというと、何も言えなくなる夏です。
3. 自己顕示欲という共通点

さて、かように隔たりのあるFacebookおじさんとインスタ女子ですが、結局のところ「自己顕示欲」と「マウンティング」のために投稿しているという点ではまったく同じといえそうです。
いずれもあまり関係ない立場からすれば「どうでもいいや」で済まされますが、美容男子読者の皆さまにとっては、Facebookおじさんは上司、そしてインスタ女子は彼女もしくは女友達(及びその候補)として、わりと関わる機会が多そうです。
そう思うと、それぞれとどうおつきあいするかというのは、結構重要な問題ですね。
個人的には、そもそもSNSが「私を知って!」「つながろうぜ!」というツールである以上、多少の自己顕示欲が見えてくるのは仕方のないこと。自己を見せなくて(=自己顕示)いいのなら、そもそもSNSをする必要がありません。
ゆえに、多少見ていて「ムムッ?」と思う自己顕示アピール投稿があっても、こちらに害を及ぼすものでなければ、生暖かく見守るのが平和な生き方かと思います。
いっぽう、こちらに害を及ぼすタイプの方とは、それなりに距離をとったほうが安全です。
たとえば、Facebookおじさんであれば「無差別タグ付けおじさん」がそれにあたりそうです。
大人になれば、遊びのお誘いが重なってしまい、他方に「仕事」など角の立たない嘘をついてもう一方の遊びに参加する、というようなことは日常茶飯事。なのにその場にこのおじさんがいたら、タグ付けによって実は別の遊びに行っていたことを晒されてしまう、なんて被害があるからです。
インスタ女子であれば、投稿内容云々、というよりも、デート中もずーっと自撮りばっかりしているような場合。
彼女にとっていちばん大事なのはあなたとの時間を楽しむことではなく、いかに「イケてる自分の写真が残せるかどうか」。あなたはせいぜい「男の存在を匂わす」アイテムのひとつとして扱われ、ステキなレストランでの食事の向こうに、片腕が見切れる感じで撮られていることでしょう。
あれ? これって、「俺、今女性と一緒だよ」と匂わせるFacebookおじさんと同じなような……。
そしてそんなおじさんや女子から学ぶべくは、「SNSはやっぱり諸刃の剣だ」というただの常識と、SNSであれ実生活であれ、「自己中心的すぎるとモテからは遠ざかる」というこれまた人間関係の超基本。
また、「真のリア充はSNSに頼らない」という核心をついた概念も浸透しつつあります。
それどころか、SNSに多くの時間を費やすとうつの原因になりえる、という研究結果も出ていますので、職場の上司や気になるあの子のSNSから、その深層心理が垣間見えるかもしれません。
バカとはさみだけでなく「SNSも使いよう」だと、心のことわざ辞典に書き加えておきましょう……。
西まごめ
(^_^;)
週刊誌記者を経てフリー編集・ライター。美容男子クレオパトラ担当。