周囲の人にも健康被害をもたらす「タバコの煙」…。タバコを吸わない人にとっては、体への影響や臭いなど気になる部分は多いのではないでしょうか? そんな中、2020年の東京オリンピックに向け、タバコの煙の無い社会「スモークフリー社会」を目指す「受動喫煙の対策案」が公表されました。「厳しすぎる…」「煙が無くなるのは嬉しい!」と早速賛否両論が巻き起こっている模様です。今回は皆さんが気になるであろうこの法案について解説いたします!
受動喫煙違反で最大30万円の罰金!?飲食店からタバコが消える日
1. 受動喫煙とは?
人にまで悪影響を及ぼす最悪な行為
「受動喫煙」とは、タバコから発生する煙(副流煙)を吸うことによって、周囲の人が受ける
健康被害の事をいいます。
実際に吸っている人よりも肺がんや心筋梗塞など重大な病気の原因となるほか、妊婦や子供の健康にも多大な悪影響を及ぼし、年間15000人が亡くなるといわれる深刻な社会問題です。
2. 受動喫煙防止対策として最大30万の罰金
飲食店では吸えない店が当たり前になる!!
今回、厚生労働省は深刻化する「受動喫煙問題」の対策として違反者に罰金を科す規制案を公表しました。
一体どんな内容となっているのでしょうか?
①飲食店は全面禁煙
飲食店での屋内喫煙(テラス席含む)を全面的に禁止します。
例外として小規模なバーやスナック(床面積30平方m以下)は喫煙が認められますが、掲示物で「受動喫煙の危険があること」を注意し、換気設備を置くことが条件となります。
飲食店内で喫煙室の設置は認められるものの、設置スペースや費用の観点から実際に設置できる店舗は限られており、特にたばこ客の多い居酒屋や焼き鳥屋などの売上減少が懸念されています。
②学校などは敷地内禁煙も
学校(小中学校・高校)や医療施設などは敷地内禁煙となり、建物を出ても敷地の中であれば喫煙は認められません。
また、大学や官公庁、運動・福祉施設などは建物内の禁煙のみとなるので、敷地内喫煙は可能です。
喫煙室に関しては、これらの施設への設置は全て禁止とされています。
他にも旅館やホテル(客室以外)、バス、タクシーなどが規制対象とされています。
③違反者には30万円以下の罰金
規制対象の施設で喫煙し、施設の方の注意にも従わない場合は行政による対応・指導が行われ、それでも喫煙を続ける悪質な違反者には30万円以下の罰金が科されます。
規制箇所で喫煙場所を提供した施設管理者にも行政による対応・指導が行われ、こちらは50万円以下の罰金となります。
3. 今人気の「加熱式たばこ」も規制対象に!?
アイコスだから大丈夫なんて話はありません(笑)
「iQOS(アイコス)」をはじめ、現在喫煙者に人気沸騰中の「加熱式たばこ」ですが、こちらも規制対象となるのでしょうか?
◆加熱式タバコとは?
「加熱式タバコ」は、火の代わりに電気熱を使う新しい形のタバコです。
タバコ葉を加熱して発生した蒸気を吸い、体内にニコチンを取り入れる仕組みです。
火を使わないことで、体に大きな悪影響を及ぼす成分「タール」の発生を抑え、従来のタバコに比べて健康被害を減らすことができます。
◆受動喫煙の危険はあるの?
加熱式タバコは、煙が出ないことや臭いが少ないことから「周囲に迷惑をかけにくいタバコ」とされています。
しかし使用時に口から吐く水蒸気には微量のニコチンが含まれており、これが「受動喫煙」
の危険を引き起こすという意見もあります。
現在、加熱式タバコが周囲の人へ及ぼす影響については明らかになっておらず、解明が急がれているのが現状です。
◆現時点では規制対象に
周囲の人への影響が不明である現時点では、加熱式タバコも本案の規制対象となっています。
今後の研究で「受動喫煙」の危険が無いことが証明されれば規制対象から外すとされ、その場合「加熱式タバコ」の人気は更に加速しそうですね。
4. 東京オリンピックまでに飲食店は禁煙に!?
自由に吸えるではない!タバコの煙のない、どこに行っても空気がきれいな社会
現在、健康増進法の改正案として国会へ提出予定のこの法案は、2019年秋に国内で開かれるラグビーワールドカップまでの施行を目指しているそうです。
もともと喫煙場所の規制が海外に比べ遅れているほか、IOCやWHOから「たばこのないオリンピック」が求められており、早急の対応が必要となります。
しかし、外食産業団体「日本フードサービス団体」や対案を公表した「自民党たばこ議員連盟」などの反発もあり、内容については更なる修正がなされるかもしれません。
近づく2020年の東京オリンピックに向け、果たして「スモークフリー社会」の実現は可能なのでしょうか?
今後の展開に注目していきましょう!!
受動喫煙違反で最大30万円の罰金!?飲食店からタバコが消える日
- 1.「受動喫煙」によって周囲の人も健康被害に
- 2. 対策案として「飲食店の全面禁煙」などが公表された
- 3. 2020年の東京オリンピックに向け、2019年秋までの施行を目指している
ライター後記
「受動喫煙」による健康被害は本当に怖いですよね。
特にお子さんや妊婦さんなどへの影響も大きく、早急に解決すべき問題だと思います。
「スモークフリー社会」を巡る今回の法案、今後も要注目です。
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うみ子(男)
「受動喫煙」による危険が無い社会を!
美容法・健康法を探し求めるネットサーファー兼フリーター兼ライターです。
悩める全ての美容男子に届きますように。