酵素ダイエットはいまや定番のダイエット。とても手軽で、ぽっちゃり気味の人にも、体型を維持したい人にもオススメとされています。体内で大切な役割をする酵素ですが、酵素を摂取することで本当に誰でも簡単に痩せられるのでしょうか?まずは酵素についてしっかり知識を身につけましょう!
酵素でダイエット!消化酵素と代謝酵素とは?
1.そもそも酵素とは?
真っ先に食べ物が浮かぶイメージですが…
【酵素とはタンパク質である】
「そもそも酵素って何?」と思った方、よく耳にするけれど、どんなものか分からない、と疑問を抱いた人はかなりいるはずです。
酵素とは「タンパク質」の1種。
タンパク質と聞いてまず思い浮かべるのはおそらく「食べ物」だと思いますが、酵素(タンパク質)は食べ物だけでなく、体内にもあるのです。
体内の酵素は、ミネラルの周りに巻き付いた状態で存在しています。
巻き方やミネラルの種類によって酵素の種類は分けられ、その数は3000以上と言われていて、それぞれの酵素が、人が活動する上で欠かせない働きをしています。
筋肉を動かす、呼吸をする、という行動は、全て酵素があってこそなんです。
つまり、酵素がないと人は生きていけません。
加えて言うのならば、ビタミン・カルシウムといった栄養素を摂取したとしても、もし酵素が存在しなければ十分な効き目は現われません。
価値のあるもの、意味があるものに変えることができないのです。
分解して吸収し、必要不可欠なエネルギーに変えて身体中に巡らせる、そんな働きをみせるのが「酵素」なのです。
【三大酵素を知ろう!】
①消化酵素(体内に存在)
消化酵素はその名の通り消化する役割を持つ酵素です。
消化酵素は、
「炭水化物分解酵素(アミラーゼ)」
「タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)」
「脂肪分解酵素(リパーゼ)」
と分けられ、食したものを分解し(消化し)、栄養に変えます。
構図を分かりやすく説明するのならば、
ご飯を食べた→「デンプン質の分解は任せてくれ!」とアミラーゼが活動
お肉を食べた→「タンパク質の分解は任せてくれ!」とプロテアーゼが活動
そして中性脂肪に対し、リパーゼが分解活動
ということです。
そして最後に食物を小腸へと送る際、栄養に変えるといった流れです。
②代謝酵素(体内に存在)
消化酵素によってエネルギー(栄養)に変えたものを体内に巡らせ、働かせるのが代謝酵素の役割。
心臓を動かすことであり、呼吸であり、思考であり、老廃物の排出であり、ウィルス増殖の阻止であり、そして美容面においてとても重要な発汗(肌の新陳代謝)などは代謝酵素の力があってこそです。
これらの動きを総称して、「基礎代謝」と言います。(下記で詳しく説明)
③食物酵素(体外より摂取)
食べ物に存在する酵素のことです。体内にある酵素を助ける働きをします。
※ちなみに洗濯洗剤のCMにおいて聞く「酵素パワーで真っ白に!」といったものは、タンパク質を分解する食物酵素の性質を利用して作られたものです。
消化酵素によって消化しエネルギーへ
↓ →食物酵素が活動の手助け(サポート)
代謝酵素によってエネルギーを体内へ
というかたちになります。
健康のバランスを維持するために酵素は必要、生きていくために酵素は必要というということが分かると思います。
【酵素は一定量であり、その数は年々減っていく】
こんなにも重要であり、必要不可欠な酵素なのでたくさん欲しいところですが、1日に使える量も、作られる量も決まっています。その数は決して増えることはありません。
正確に言うのならば増やすことができないのです。
「食物酵素があるじゃないか!」
と思った方もおられるでしょう。それで補充すればいいじゃないかと。
しかし食物酵素は、胃で消化してしまい、体内に残ることはないのです。
食物酵素ができることはあくまでも、体内に存在する酵素(潜在酵素)のサポートです。
*食物の栄養の強化
*消化の補助
などの、潜在酵素のお手伝いをすることしかできません。
食物酵素が、消化酵素や代謝酵素の1部となり、大活躍をしてくれるわけではないのです。
ようするに今現在、身体の中にある限られた酵素という物質を、いかに無駄なく使用していくだけしか方法がないということ。
そして困ったことに、この酵素の数は20代をピークに徐々に減っていきます。
「だから歳と共に太りやすくなるのか!」
と思った方がたくさんいることでしょう…そうです!この酵素の減少が体型に大きく関わってくるのです。
次の項目では、酵素の減少がなぜ肥満につながるのか?をより詳しく解説します。
2.消化酵素と代謝酵素の重要な関係性
どちらも瘦せやすい体を作る為には必要です!
美容(ダイエット)に大きく関わるのは、「消化酵素」ではなく、基礎代謝を上げことができる「代謝酵素」のほうです。
ですが、ここで注目しているのは、「消化酵素」。
それはなぜか?
そもそもその代謝酵素をしっかりと活動させるためには、消化酵素のことを考えないといけないからです。
先の項目で書いたように何かを口にすると消化酵素が活動をするかたちです。
エネルギーに変えないことには、代謝(巡らせること)ができないから。
すなわちこれは、消化酵素の調子が悪ければ、あるいは忙しすぎる状態にならば、代謝酵素の活動に不具合が生じる、と言えるのです。
例えば食べ過ぎたり、消化の悪いものを食せば、「消化酵素」が大量に働き消費される状況になります。
食物酵素も少ない食べ物でサポートもされず、ばたばたとした状態ということ。
それは普段の「消化酵素部隊」だけでは対処できないものであり、応援を頼むことになります。
それはどこからか?
代謝酵素からです。
「消化を手伝ってくれよ!」と。
いつもなら代謝酵素部隊に所属する酵素たちを、消化酵素部隊に派遣。「代謝より、まずは消化だ!」とSOSを送るのです。
すると必然的に代謝酵素は減ることになります。
結果、消化からエネルギーに変えたものの、代謝する部隊が今度はいないということになります。ただ身体に蓄積されるということです。
(いわゆる肥満の原因ということですね。加えて言うなら消化不良の原因でもあります)
このように消化酵素の正常が、代謝酵素の正常へとつながります。
もっと言えば、消化酵素の部隊をいかに節約し、その余った部隊をいかに代謝酵素に回せるかがダイエットの鍵と言えます。
「年々減っていく酵素をどれだけ代謝酵素へと導くことができるか?」によって体型や体重は変化を見せるのです。
3.消化酵素がもたらすダイエット効果&美容&健康効果
酵素が長く注目されている理由とは?
★基礎代謝の向上
先陣を切る消化酵素が少ない数で対処できれば、余った酵素は第2陣である代謝酵素へと回ります。
代謝酵素が活発になれば、数多く代謝酵素があれば、「基礎代謝」をアップすることが出来ます。
「基礎代謝が上がれば太りにくくなる」というのは、身体に余計なものが蓄積、滞りを防ぎ活き活きと代謝酵素が活動しているということ。
言い換えれば、「食べても太らない」、そういうタイプの人は、「基礎代謝」が高いと言えます。
リバウンドもなければ、変動が激しい体重に悩ませることもなくなるということになります。
★デトックス効果
体から老廃物を出すことができます。これにより美肌へと導きます。
★免疫力向上
栄養が行き渡るということは免疫力が高くなるということに繋がります。
★腸内環境の改善
便秘はむくみや肌荒れの原因です。それらの解消に一役買ってくれます。
★血液をさらさらの状態にする
血中のコレステロールを低下させ、血流をよくしてくれます。
これにより、高血圧解消や脳血管障害、心疾患の予防にもなります。
★自律神経の安定
脳にブドウ糖が行き渡ることにより、自律神経が安定しやすくなります。
このように、消化酵素には、ダイエット以外でも様々な効能があります。
やる気が起きない、肌荒れ、疲れやすい、等のような不調は、酵素不足が関わっている可能性がとても高いとも言えるでしょう。
4.消化酵素の活性化を促す方法
生活習慣の見直しで活性化と減少抑制を!!
消化酵素を気に掛けるダイエットとは、体内環境の改善です。
すなわちトレーニングといったものではなく、手軽であり辛くもありません。
ただ、「消化酵素」を活性化させるような生活を送ればいいのです。
すると「代謝酵素」へとつながり、基礎代謝がアップすることは、決して一時的なダイエット法ではなくスリムな体型の維持ができるのです。
では、その消化酵素は一体どのようにすれば活性化できるのか?
消化酵素の低下を防ぐにはどんな方法があるのか?
酵素部隊を率いる隊長のあなたがしなくてはいけないこととは?
【活性化させる方法】
①食事はよく噛むこと!
消化の手助けで1番簡単な方法であり確実とも言っていいでしょう。
消化しやすい状態にしてから喉に通せば、体内の「消化酵素」は少ない数で対応できます。
②適度な運動をすること!
エスカレーターを使わず階段を使う、軽めの運動だけでもかなり活性化できます。
③食物酵素を生活に取り入れること!
生野菜、果物、刺身には食物酵素が含まれています。
特に、大根・キャベツ・もやし・パパイヤ・バナナ・キウイ・りんごなどに多く含まれているので、たくさん取り入れ、「消化酵素」のサポートをしましょう。
生と太字で書いたのワケは、酵素は熱に弱く40度を超えると死滅してしまうからです。
つまり野菜が豊富な鍋料理やラーメン、炒めものは、残念ながら熱を通しているので酵素は存在していないということになります。
ちなみにファストフードやコンビニエンスストアで売られているものは、ほぼ酵素ゼロ。
意識しないと、食物酵素は不足しがちになるので注意しましょう。
④抗酸化成分を含む食品、タンパク質を摂取すること!
抗酸化成分とはビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、カロテノイドやポリフェノールを含んだ食材です。
タンパク質はそのままで、高タンパク低カロリーはダイエットにオススメ、というよく耳にする言葉は、酵素が絡んでいることが分かります。
【低下を防ぐ方法】
①睡眠不足は厳禁!
体内酵素(潜在酵素)は睡眠時に生まれるということがまず1つ。
そしてもう1つは、睡眠不足はストレスにつながり、するとセロトニンという消化酵素の働きを俊敏にする物質が減ってしまい、活動が鈍くなります。
②紫外線を避けること!
様々な分野で登場する紫外線は、ここでも酵素の敵となります。注意してください。
③煙草・過剰な飲酒は控える!
嗜好品なので「やめなさい」とは強く言えませんが、できれば控えめに。
④規則正しい食生活を心掛けること!
夜遅く食べる等は説明するまでもなく、食べた後すぐの睡眠は入消化の妨げになります。
夕食から睡眠までは時間を空ける生活を送りましょう。
★おまけ
ちなみに、風邪を引くと食欲が落ちるのは、代謝酵素が足りず、消化酵素から助けを呼んでいるため、ということです。
体調は生活習慣に大きく関わります。酵素のため、健康のため、規則正しいライフスタイルを過ごしましょう。
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酵素でダイエット!消化酵素と代謝酵素とは?のまとめ
- 1.消化酵素を活性化することがダイエットにつながる!
- 2.消化酵素が活性化すれば体型、体質が変わる!
- 3.消化酵素の活性化は決して難しいことではなく、小さな心掛けがあればできる!
ライター後記
消化酵素を意識したダイエットは手軽であり簡単であり、とてもオススメです。
どんなことでも、1度崩れてしまうと、元に戻すのが本当に大変です。
なので、「崩さないように常に気に掛けること」、これが何だかんだで1番楽な方法だと思います。
※ちなみにうちの姉は、郵便ポストのような体型をしているのですが(四角いほうのポスト)、やはり崩れを戻すのは難しいらしく、縦長の郵便ポストにもなれない状態です。(おっかない姉なので、ここだけの話で)
nokotta
消化酵素を減らし、代謝酵素へと導けば、太りにくい身体になる!
読書が趣味。休日は喫茶店をはしごしながら本を読みまくります。