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辛酸なめ子の”知らないお仕事”レポ――ホストという職業 前編――

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邪気を祓うお清めスプレー持参でホストクラブへ

 夜の歌舞伎町……欲望がうずまく街に、自己保身的な私は怖くてなかなか足を踏み入れることができませんでした。でもこの度、ホストクラブの取材の機会に恵まれたので、数値が70代並みに低い女性ホルモン値を上げるためにも、禁断の扉の奥に入らせていただきます。  伺ったのは今最も勢いがあると言われる歌舞伎町の「super star」。イケメンの写真(修正済み)の看板が輝くビルに入ると、「ようこそヴィーナス!」とスーツ姿の若い男子たちが出迎えてくださり、シャンパンタワーなども視界に入り、きらびやかな非日常空間に圧倒されました。銀行に行く時間がなく、6000円しか持っていなかったので既に引け目が……。

 

 客層はマダム系かと思いきや、若くてかわいい女子ばかりです。風俗の女性や、OLさんが多いとのこと。  おそるおそるメニューを開くと、シャンパンは安くて3万円くらい。ドン・ペリニヨンのプラチナは130万円。でも一番高いレミーマルタン ルイ13世ブラックパールはなんと1400万円しました。キャップがクリスタルでできています。サービス料や税金が加算されると2000万円にもなります。ここに来る前、リンガーハットで500円以下のチャンポンを食べてきたので、かなりの格差感が……。同じ時代、同じ国に生きているとは信じられないほど価値感が違います。ちなみに食べ物のメニューはなかったのですが、空腹の方が飢餓感で恋愛モードになれるかもしれません。

 

ホスト界にもおまじないが存在

「ブラックパールを入れてもらったら歌舞伎町で名が売れます。SNSですぐ広まりますよ」と、専務の伊織さん(TOKIO長瀬似)。あとで棚に飾ってあるブラックパールを拝見したら、とろっとした液体にいろいろな念や女の涙がとけ込んでいそうでした。  素人的にはシャンパンタワーも気になりますが、こちらは100万円以上でシャンパンを注いでもらえるそうです。
「地震の時は崩れたりしないんですか?」
「揺れたなと思ったら、とりあえず一番上のグラスは支えます」
庶民的な質問しか出てこなくてすみません……。シャンパンタワー以外ではシャンパンコールという儀式があり、これは5万円以上のシャンパンで体験できるそうです。 「月末のしめ日は夜11時になるまで誰が何の注文を受けたかわからないようにして、ラストオーダーが終わってからシャンパンコール合戦になります」
自分の推しをNo.1にしたい女性客同士の隠れたバトルがあるようです。そちらは怖くてとても参加できないので、あとでシャンパンコールだけ疑似体験させていただくことに。 「お客さんには女社長とかもいるんですか?」と伊織さんに伺うと
「袋に札束のブロックを入れてくる方とかいますよ。1000万円のブロックのおびを財布に入れるとお金がたまるというジンクスがあるので争奪戦です」と、ホスト界に伝わるおまじないを教えてくれました。100万円のおびでもいいそうです。

 

心霊トークで薄らぐアウェイ感

 その話題の流れで、人の欲望がうずまく歌舞伎町に怖い話はないか伺ってみました。 「いっぱいありますよ。近くに自殺の名所のビルがあります。昔そのビルで働いていたんですが、何かイヤなことがあると、無意識のうちにそのビルの屋上に上がっちゃうんです。なんかわかんないけどみんな屋上に行ってましたね」 と、ガチで怖い話を教えてくださいました。当時のお店では、お客さんが誰もいないのに、先輩が「お客さんいるのに何やってるんだ!」と何もない空間を指して言ってきたり、怖い体験には事欠かなかったそうです。 「エレベーターが勝手に動いて開く、というのはよくあることです」 心霊トークで、だんだかアウェイ感が薄らいで居心地が良くなってきました。歌舞伎町の夜はまだ始まったばかりです……。

――後編に続く

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