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ニーナ・シモンのように

 

 

人生から不要をとりのぞく。を合言葉に部屋掃除をしようとおもい起きた朝です。 それにしても朝はもう寒い!

さて、NET FLIX体験記ですが。 NFさんはドキュメンタリーが充実しているらしく、 このジャンルをたくさん見ようと思っていたが、実際にはひと月で2本見ただけだった。

その1本が歌手、ピアニストはニーナ・シモンのドキュメント映画「ニーナ・シモン 魂の歌」。 彼女の半生を本人や関係者の声やライブ映像にて綴ったものなのですが、これが本当にすばらしかった。

彼女は黒人で、黒人は問答無用に差別される時代に生まれ、 そのことの不条理について考えることもはばかられる環境に育った。 黒人である以上、それは望めないのだ。とばかりに、自身の境遇を受け入れながらいつしか歌手となった。

しかし、時がきたら発芽するように、 ある時期より差別に「NO!」を表現する人となり、 同胞の目を覚まさせるための歌を公然と力強く歌った。

そうした意識の変貌は、ぼくの人生にも起こった。

ぼくも、ゲイという己のセクシュアリティをあたりまえに表現しない時代があり、 それがずっとつづくと思い込んでいた。 けれど、いつの頃からか、

あれ、これって本当? ゲイのなにが恥ずかしいんだっけ? いや、そんなことはない。というか、ぜんぜんそんなことない!

意識がじょじょに目覚め、家族すべてにカミングアウトをすることとなる。 以後、親しい友人以外にも、きっかけと感じる瞬間があった人には伝えるようになり、 さらには、このような誰が見ているのかもわからない場所で、 本名と写真付きでカミングアウトしているなんて、自分でも驚く。

ほんの17年前は、誰ひとりにも言えないどころか、 感覚的には、ヘビー級の十字架を墓場までかかえるように生きていたのに。

人生って濃厚だなあ、と思う。 そんな時代の自分もあったかとおもえば、今のようなぼくもある。

先日、久しぶりに勇気をだしてのカミングアウトをした。

たまたま劇場のトイレで数年ぶりにあった仕事の大先輩に観劇後の食事に誘われ、 2幕は目の前のお芝居に意識的な集中を要するくらい、 食事会のこと、そこで話されること、というかカミングアウトをするか否かが気になってしまった。 無難に過ごすか、勇気をだすか。

けっか、「あなたにはさ、性欲ってあるの?」との問いかけをチャンスと捉え、 ありますし、実はぼくはゲイでして。などと切り出した。 すると彼はなにかを納得したような顔となり、 会の終わりにはあらたまって「今日は言ってくれてありがとう」とお礼を言われる運びとなった。

自分の性質を伝えただけでお礼を言われたことの不思議を思い、 なんだか得な人生かもなー! とニヤニヤ酔いながら帰った。

ってニーナ・シモン!!

そう、彼女はその後、黒人がつくったアフリカの国へ移住し、 そこで完全なる自由、解放を味わい、 彼女自身とも言えそうなピアノにふれることもなくなったのだそう。 けれどお金が底をつき、仕事を求めた欧州でふたたび演奏をすることとなり、 若い頃とは趣のことなる晩年の演奏はとても感動的だった。

まるでフィクションのような変容につぐ変容の彼女の70年を眺め終え、 人生とは、こんなにもいろいろな自分を体験できる場所なのか! とちょっとびっくりしてしまった。 そして。実はそのエキサイティングな「人生」を、まさに自分も今体験しているのだ! と覚った。

彼女のような超波乱万丈は望まないけれど、 大波小波を乗りこなし、ああ、よくやった! と満足して眠りにつけるよう、 チャレンジ精神を忘れぬよう生きよう!

そんなありがたい気合いを注入してもらう映画でございました。オススメス。

以上、長い感想&回想雑記にお付き合いいただき誠にありがとうございました!
ニュー男子 拝

 

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