更新

編集長、銀座で学ぶ! 回らないお鮨の食べ方マナー講座

 

初体験! 高級寿司店で“時価”の鮨を食べる!

ベルトコンベアーの上に皿が並び、皿の上に鮨が2貫ずつ乗り、店内をぐるぐる回っている光景。僕が子どものころに生まれたこの回転寿司というスタイルは、その昔、外国人に衝撃を与えたらしいです。「クレイジージャパニーズ!」的な。生粋のジャパニーズですが僕も子ども心に「ちょっとおもしろい」と感じながら食べていたのは遠い記憶……。今はスタッフにねだられて回らないお寿司屋さんに行くこともしばしば。大人になったものです。――――しかし、実は僕、値札が壁に貼られていないお寿司屋さんはまだ未経験。このままナシクズシテキに何かのきっかけで誰かに高級寿司店に連れて行ってもらい、お通夜のお焼香のように他人の動きをマネしながら鮨をつまむことになるだろう。そう思っていました。が、漢メシの連載はいつでも突然。副編めとき子の招集号令により、この場を借りて高級寿司店初体験をレポートすることになりました。

 

ドラマ「黒革の手帳」でおなじみの銀座「天川」さんでお勉強

はい到着! 初体験なのにいきなり銀座! 漢になるには崖っぷちに立つ必要があるらしく、天川さんという高級老舗でレポすべし、との指令でした。スタッフの意見は尊重するのが編集長としてのモットーな松井です。暖簾を瞬きせずにくぐり抜けました。死ぬときは目を閉じずに、という気持ちです。カメラマン女史が先に着いていて、カウンターで手招きしてくれたのでちょっと安心。ご主人の星 廣幸さんが笑顔で迎えてくれました。なんだか頑張れそう。さて、お店の奥に進んでみると、美しいカウンターと壁がかもしだす雰囲気が、どこかで見たことある。と思ったら、武井咲ちゃん主演のドラマ「黒革の手帳」に出てくるお寿司屋さんじゃないですか!

 

大将は、かっこいいだけじゃない! 優しくて頼れる漢です

星さん「緊張することはないんですよ。初めて行く場合はまず、予約の電話で予算を言っておくと安心です。もちろん、おまかせがいくらかを聞いて、その時点で厳しければあきらめるしかないんですけど笑」
松井「口コミサイトの目安金額があてにならないと聞いたことがあって、なかなか勇気が出なかったんですけど、確かに先に確認しておけばいいんですよね。でも、心配なのは金額だけじゃなくて、回らないお寿司屋さんのマナーも複雑そうで……」
星さん「そしたらまずは席についたところから粋に見える食べ方まで、この機会に教えましょうか?」
松井「よろしくお願いします!」

 

アクセ、時計、ジャラジャラ状態は下品です!

星さん「時計やブレスレット、ゴツゴツした指輪は外しておいたほうがいいですね」
松井「聞いたことあります! でもなんでだろう? チャラいヤツは、お店の品格を下げるからとか?」
星さん「チャラい笑 オシャレで素敵だとは思うんですが、金属がカウンターにあたるとカウンターが傷つくので、外しておいたほうが心配りができると思われるので得なんですよ」
松井「なるほど~。こんな簡単なことで“良いお客さん”と認識してもらえるものなんですね。最初から大将が不機嫌だったらせっかくの鮨も台無しですもんね」

 

お寿司屋さんのカウンターは漢の聖域!

星さん「お! キレイに並べてくれましたね? でも、ちょっと惜しいかな」
松井「並べる順番が違うとか? あ、自分の右側に置くとか? 上座、下座的な何かあるのかな……」
星さん「これだけの分量がカウンターに並んでると、隣の方のスペースが狭くなっちゃうんです。見た目にも無粋です。おカバンにしまっていただくとさらに素敵ですね。それに今、皆さんスマホ持ってますでしょ? スマホで写真撮るでしょ? カウンターにずらっとスマホが並んでることもしょっちゅうですよ笑 若い方でも粋なお客様は、食事中はスマホを一切出さない。そういう方には、サービスしたくなってしまうものです笑」

 

箸を留めている紙に苦戦⁉ ビリって破いてOK?

高級なお店でよく見るこのパターン。箸がキッチリ紙で留めてあるヤツ。これは写真のように箸を少しずらせばスルッと抜ける。
星さん「破いたってマナー違反ではありません。所作の美しさというのは粋につながる大事なポイントですので、スッと箸を抜くとかっこいいと思いますよ」
松井「漢ですね~!」

 

お寿司屋さんの常連になるために重要なのは会話です

星さん「最初に苦手なものはありますか? と聞かれると思うんですが、お客様の答え方によって職人は握り方を変えることもあるんですよ」
松井「苦手なもので握り方が変わるんです⁉ 鯖が嫌いだったら、シャリをやわらかく握るとか? 嫌いなもの別おもてなし術みたいなものがあるんですか?」
星さん「編集長さん、おもしろいですね笑。嫌いなものが何かということは関係なくて、お客様の答え方、話すときの語調や言葉の選び方などからなんとなく性格がわかるものです」
松井「語調や言葉の選び方。はあ~、勉強になります」
星さん「握り方そのものを変えるというより、お客様が満足できるように握るタイミングを変えたり、内容に変化をつけたりという感じです」

 

粋な大将に粋を学び、銀座が似合う漢になる

垂涎ものの握り9貫。スタッフと取り合いになる前にいただきました。こんなにしっとりした蒸し海老を食べたのは初めてです。赤身もイカも時価となると怖いですが、あらかじめ予算を言っているので大丈夫。おまかせコースでツマミをいくつか食べた後に、粋に、食べる。漢に近づいている予感がします。来週は、実践編! 皆様、おたのしみに。

 

鮨銀座 天川
東京都中央区銀座8-5-19 三幸ビル
03-3572-1633
ランチ3500円~/ディナーおまかせ10000円~