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AEDとは?使い方を知れば逃げずに必ず役に立つ!!

「AEDを持ってきてください!」と言われ、すぐにピンと来ますか?少し離れた場所には真っ青な顔をした人が倒れ、その前に膝を付けて様子を看る人がいて、その人に、「すみません、そこの人、AEDを持ってきてください!」と言われたさい、すぐに反応ができるかできないか。これはかなり真面目な命のお話です。

AEDとは?使い方を知れば逃げずに必ず役に立つ!!

1.「AED」は本当に知れ渡っているの?

意識してみれば街のいたる所に設置されています

 

某リサーチ会社(ひとつではなく多数)の結果によると、老若男女、9割の人が、「AED」を知っていると答えているそうです。

本当にそこまで知れ渡っているのだろうか?と疑問が生まれました。
仮にそこまで知れ渡っているとしても、「AED」という言葉から9割の人がすぐに、「そのかたち・その目的」へと脳が働くのかなと。

分かりやすく言えば、
【スマホ=携帯端末】
【消化器=あの赤いやつで、火を消すもの】
くらいのスピードで、脳内で理解できるものなのか?ということ。
何か補足の説明を与え、「ああ」とうなずく人のほうが多いのではないかと思える。


「AED」のやり方、及び「胸部圧迫」の仕方をここでは解説しますが、それを隅々まで覚えてください、とは言いません。
流し読むだけで構いません。
それは流し読むだけで、ひとりの尊い命を救える可能性がかなり高まると断言できるからです。

「AED」に対する補足の言葉(AEDとは何なのか・どこにあるのか)――その時間さえ勿体ないのが緊急の事態です。
少しだけ知っているのと少しも知らないのとでは大きく違う、それが心肺蘇生の現場なのです。

 

 

2.「AED」とは?

AED(自動体外式除細動器)は意識不明者救助に活躍

 

AED(自動体外式除細動器)とは、血液を流す機能を失った心臓に対し、電気によるショックを与え、正常なリズム(蘇生)に戻すための医療機器です。

昔は医療関係に属するものしか使用できなかったのですが、2004年7月より一般市民でも使用できるようになりました。

駅、空港、商業ビル、銀行、ドライブインなど、人が多く集まるところを中心に設置されています。と書くと、『AEDとは』というよくある定型の記事になってしまうので、是非帰り道に、施設や通りの壁際に注目し、「これがAEDか」と、その目でいくつあるのかを確認してみてほしいと思います。

それにより、どういうところのどういう場所に「AED」が置いてあるのかが明確に分かります。

消化器や郵便ポストと聞き、だいたい置いてある場所が予想できるような、そんな状態にすることが大切だと考えます。
(1度意識して観察すれさえすれば、そこが知らない街だとしても、きっと「AED」の設置場所の見当はつくはずと思えるので)

たった1回、真剣に確認してみる――これだけで、本当に違います。

 

 

3.「AED」を扱う心得、先ず必要なのものは?

非常ベルや緊急停止ボタンを押す以上に勇気が求められる

 

「AED」は基本的に、倒れている人に対し、「もしもし」と呼びかけ、そして反応がなく、かつ、胸部・腹部の盛り上がり(つまり呼吸をしているか)がない場合に用います。

ですが、正直、人が倒れていたら、「もしもし!」「大丈夫ですか?!」と自然と声が出ますが、息を確認する、という流れには、人命救助の経験者でない限り、なかなか行けないものだと思います。
あるいは冬服などにおいては、厚みがあり、その上下の膨らみ(呼吸の確認)は分かりづらいと。

おそらく、そんな時に即座に考えることは3つ、

「どうしよう」

「119番しないと」

そして、「お医者さんが近くにいないかな」だと思います。

119番してから救急車が到着する平均時間は、都内では約7~8分と言われ、もちろん雑多に車・人が多い箇所です。混雑が予想され、それよりも時間がかかる可能性が高い。加えて言えば、その場面に都合良く頼りになる医者や看護師が通りかかるわけでもないでしょう。

つまりその瞬間「自分が何とかしなければいけない」ということです。

そんな時、役に立つのが「AED」です。

「AED」はあなたが求めているお医者さんです。
倒れている人がどんな状態か、それを教えてくれます。
つまり、「AED」をとりあえず付ける、医者である「AED」に様態を確認させるのが最善なのです。

是非、使ったことがないからといってためらわないでください。
誰かが線路に落ちた、迫り来る電車、緊急停止ボタンを押したことがないとためらったら、その人はそこで終わりです。
いざとなったら、「行ったれ!」くらいの気持ちで「AED」と向き合ってください。

 

 

4.「AED」のやり方は簡単。「AED」が全て教えてくれる

電源を入れたら指示に従うだけでOK

 

「AED」に対し、「なぜ?」と思ってしまうのですが、メーカーによって微妙に操作、見た目が違います。「統一してくれればいいのに」という感じですが、見た目以外で言えば、操作方法はどのメーカーもほぼ同じです。

「音声ガイドに従えばいい」だけ。

ざっと「AED」の流れをご説明致しますと、

① 「AED」の電源を入れる(ですが、最近はフタを明ければ電源が入るものが主流です)
② 傷病者の服を持ち上げる(上半身裸にする)
③ 水分(汗含む)の確認(あれば拭き取る)
④ 電極パッドを貼る(ひとつは胸の右上鎖骨の下あたり、ひとつは左脇腹あたりです)
  これが基本です。胸の中心を挟む、そう覚えておいてください。
⑤ 電極パッドのコネクターを接続。(これももう接続されているタイプが主流です)
⑥ 「AED」が心電図を解析
⑦ 電気(ショック)が必要ならば、「AED」が『ボタンを押してください』と言ってきます。要らなければ、不要と教えてくれます。
  (まさにお医者さんです)
⑧ 電気(ショック)が必要ならば “傷病者から離れ” 、ショックボタンを押します。
 (この注意も音声メッセージで教えてくれます。ちなみに離れるのは感電の回避のためです)
⑨ しばらく経って、また「AED」は解析を始め、必要ならばまた『ボタンを押してください』と言ってきます。

たったこれだけです。

 

 

5. 傷病者の次に助けを求めているのは、救命処置を行なっている人である

経験値のある人でさえその場の全員で助け合わなくては助からない

 

と、まさにたったこれだけであり、そしてたったこれだけゆえにどの情報も、「AED」の説明、うんちくの類をとても冷静に、淡々と説明しています。

でも思いませんか?
緊迫した場面で「そんなにすんなり行くのかな?」と。

何人も緊急の状態の人と対面したことがあるかのように、まるで自分がスーパーマンにでもなったかのように、果たしてスムーズにこなせるものなのかと。
記憶の片隅にある、この記事を、「AED」の操作を、冷静沈着におこなえるものだろうか、と自問してしまいませんか?

確実に出来る人は傷病者の次に助けを求めているのは救命処置を行なっている人だと断言します。
その人は医者でもない、スーパーマンではない、通りすがりの心優しき人です。
だから助っ人が必要なのです。

ですからこの記事を書きました。
慌てた状態において、救命処置を知っている人が声をかけてくれたのなら、あなたが即席のサポーターになってくれたのなら、ふたりなら焦燥に駆られた状態の回避、緊迫したムードを乗り越えられるんじゃないかと。

おぼろげな記憶+おぼろげな記憶=何とかこなせる記憶になるのです。

「119番、しましょうか?」
「AED、持ってきますね」
「服を脱がせるの、手伝います」

これらの一言で、救命処置を行なっているパートナー(あるいは自分)のいくつか飛んでいた記憶が、きっと戻ってくるはず。
だから少しだけ「救命処置」の知識を身につけていてほしいと願います。
それだけで、傷病者も、その人を看ている人も本当に助かる、とそう言い切れます。

 

 

6.「胸骨圧迫」は覚えておいて損はない

いざという時、AEDさえ近くに無い場合もありえる

 

家に帰ったら身内が倒れていたら、あなたはどうしますか?

倒れている身内のそばに駆け寄り、「大丈夫?!」と慌てた声で何度も呼びかけ、反応がないのに何度も何度も呼びかけ、かなりの時間をロスした後、やっと119番をする自分が想像つきませんか?

電話応対してくれた相手に対し、自分の住所さえもまともに言えないという場面。そして何とか電話を終え、次にやったことは、またバタバタとした様子で身内に呼びかけを行ない、さらにいっそうあたふたとし、次に兄弟に電話をかけるという訳の分からない行動をとってしまうという流れになるかもしれません。
決して他人事とは思えない「心臓発作」や「脳卒中」、あるいは「熱中症」などで、心肺停止になった身内を助けるにはどうしたらいいんだろ?という疑問。正確に言えば不安になりませんか?

「絶対に自分はこんな情況においても慌てない」という自信がある方、もしくは、「こんな情況、絶対に自分には訪れない」という確信のある方は少ないはず。
最も冷静な考えを持っている人は、下記の「胸骨圧迫」のやり方に目を通してくださると、いざという時、絶対に役立ちます。

 

 

7.「胸骨圧迫」とは?

やり方をなんとなくでも覚えておくと◎

 

心肺蘇生に役立つのは、胸骨圧迫です。
心肺蘇生には、
胸骨圧迫と、人工呼吸
があるのですが、感染などのことを考えると、まずはこの胸骨圧迫だけを確実に覚えておきましょう。

 

◇胸骨圧迫◇

 


① 押す場所は胸の中心です。(左胸ではありません)

② 利き手を下にし、胸骨に手掌基部(しゅしょうきぶ:手のひらの下。根元)を当て、その上にもう一方の手を絡ませます。自分の手を自分で掴む、そんな状態にします。

③ 圧迫の強さは胸が5センチ沈むぐらいに強くです。

④ 圧迫のテンポは、1分間に100~120回。かなり速いです。強く、速く、なので、とても疲れます。マニュアルによれば、30回を目標にやる(すなわち休むことなくやる)と記してあります。


「AED」を実行した、あるいは「AED」がなかった、そのどちらにしろ、意識がなければ「胸骨圧迫」を実行したほうがいいと覚えておいてください。

 

8.「胸骨圧迫」をなぜ勧めるのか?

諦めずに続けることで蘇生率には大きな違いがでるのです!!

 

なぜ、意識のない人に対し、胸骨圧迫をとりあえずやってみたほうがいいのか?

それは先に書きました通り、胸骨圧迫はかなり強い力で押します。
もし相手に意識があれば、不必要ならば、嫌がるからです。嫌がる力があれば、心臓はきちんと動いています。

例を挙げるのなら、あなたが寝ている最中に、胸骨圧迫をされたのなら、飛び起きる、もしくは、「何してんだよ!」と声を上げることでしょう。
また、腹痛でくの字になり、ろくに応対できない状態で誰かが勘違いをし、胸骨圧迫を始めたのなら、手を振る、首を振る、「そういうことじゃない」と息切れ切れに訴えるでしょう。

すなわち、胸骨圧迫をとりあえずしてみて、何の嫌悪を示さない人には、胸骨圧迫が必要な状態にあるということなんです。
絶対に覚えておいて損のない技術、とだから言い切れます。

ちなみに、胸骨圧迫に終わりはなく、救急車が来るまでの間、ずっとです。
とても疲れます。ですから、ここでまた話を戻し、こんな時、サポーターになれる人がいて、「代わります!」と声をかけてあげることが望ましい、とそう考えます。

※蛇足ですが、「AED」は電気ショックを与えた後、「胸骨圧迫を開始してください」と言ってきます。
メーカーによっては、「ピッ、ピッ、ピッ」と、胸骨圧迫のテンポ音を鳴らしてくるのですが、返ってこれが焦りを生みます。便利と言えば便利なのですが、何とも……。とにかく心臓の音ではないので、「押して、押して、押して」と言っていると解釈してください。

 

 

AEDとは?使い方を知れば逃げずに必ず役に立つ!!

  • 1.「AED」の場所を、ものを、その目で1度は確認しよう
  • 2.「AED」のやり方を何となくでいいので覚えておこう
  • 3. 傷病者の次に助けを求めているのは救命処置を行なっている人。だからその人の最良のサポーターになろう
  • 4. 相手に意識がなければ、「胸骨圧迫」をとりあえずやってみること

ライター後記

心肺停止した状態を目の当たりにすることはない、と正直思います。ですが、「絶対か?」と訊かれると、強くうなずけません。みなさんもきっとそうだと思います。なので頭の片隅でいいので、この記事の記憶を置いておいてほしいな、とそう思います。

 

nokotta

実は私は「上級救命」の資格を持っています。救命講習を受けた次の日、腕が筋肉痛になりました…

読書が趣味。休日は喫茶店をはしごしながら本を読みまくります。

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