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SNS炎上保険を国内初販売!言葉の重みを持てない人急増中!?

身支度を調え、1度鏡を見て家を出る、という人がほとんどだと思いますが、この「1度鏡を見る」という行為が、SNSに置き換えた時、すなわち発する言葉に関しては半数に減るのではないでしょうか?つまり読み返すことなく、客観視することなく、すぐに放ってしまうということです。あなたの不用意な言葉はもしかしたら炎上をもたらす火矢になっていませんか?

SNS炎上保険とは? 言葉の重みとは?

1.伝達手段が楽になればなるほど、生きづらい世界になっている今

SNSと繋がり縛られて生きていくのが当たり前の時代

 

SNSがここまで普及した背景には、おそらく「つながり」を求めている人が数多くいたことを要因のひとつと考えるのが妥当でしょう。
手と手をつなぎ輪を作って意見や情報や知識を交し合う、そんなイメージです。

ですがここ最近は、温かく柔らかな手をとり合って輪を作っていたはずが、まるで鎖でつながられているような状態になってしまっていると思いませんか?
SNSの拡がりによって生きやすかった世界が、いつの間にか身動きが取れない生きづらい世界になっていると。

すなわち炎上への危惧です。

多くの企業及び著名人は、波風が立たないようにと過剰に気を使い、定型に沿い、ペンは剣より強いということを痛感しながら、情報を配信・商品を展開しています。

ですが、「それでも思わぬところから火が発生したらどうしよう」という、そんなネット炎上への恐怖、悩みを抱える企業に応えるSNS保険商品が2017年3月6日に誕生しました。

 

 

2.「ネット炎上対応費用保険」とは?

国内で初となるネット炎上保険の販売がスタート!

 

損害保険ジャパン日本興亜が販売を始めたネット炎上対応費用保険。

その名の通り、ネット炎上に対し、最大1000万円の費用を補償するというものです。

ネット炎上対策及びコンサルティングを手掛ける会社、エルテスの資料によると、ネット炎上の件数はここ数年、右肩上がりで、2015年は1000件にも達しているとのことです。
SNSの利用率も7割近くに達し、炎上件数はこれからも増えていくことが予想され、当然、それに比例し、危機感を抱く企業は増えていくことが想定できるため、「ネット炎上対応費用保険」は生まれ、そして販売を始めました。

「信じられないところから火が上がった時、補償しますよ」と。

火災保険と同じ発想です。
火災による損害を補償します、というものです。

 

“損害保険ジャパン日本興亜株式会社(社長:西澤 敬二、以下「損保ジャパン日本興亜」)
は、スマートフォンの普及や Social Networking Service(以下「SNS」)利用者の増加
に伴い企業の新たな課題となっているネット炎上に備える保険を開発し、3月6日から
販売を開始しました。業種等にかかわらず、企業が一般加入できるネット炎上対応の商品
は、国内で初めてとなります”

出典:損保ジャパン日本興亜

 

3.そもそもネット炎上とは?

プラスの炎上とマイナスの炎上がある

 

ネット炎上の仕方は様々ですが、代表的なものとして、「製品やサービスに対するクレームが拡散する場合」が挙げられるでしょう。
製品に異物が混入している写真がアップされて瞬く間に拡散するパターン、または広告内容が著しく女性蔑視している、セクハラに当たるとして非難が集中するパターンです。
他に考えられるネット炎上の原因として、「バカッター」と呼ばれる行為、すなわち従業員による悪ふざけ写真、あるいは来客者による店の品位を落とす行為、引っ越し業者や飲食店による有名人のプライベート情報の流出等があります。

ここ最近の炎上の事例として、

某即席麺会社の商品
某コンビニエンスストアの商品
芸人によるつぶやき
有名人の線路撮影
自身の子どもへの不適切な応対
公益財団法人の件
土下座
アイスケース
醤油入れ
おでんつんつん

等が挙げられます。
企業ではなく、個人も例に挙げたのは、「学校」あるいは「勤めている職場」にも影響が出た、迷惑を与えた、と断定できるからです。

また、上記に具体的な名前、店名、そして炎上内容を記さなかったのは、ひとつに、しっかりと改善されたものもあるため、明確に蒸し返すことはないという判断(興味があれば個人的に調べてみてくださいという意図)、そしてもうひとつに、炎上事案を事細かに挙げていたらキリがないからです。
それほどまでに数多にあり、「ネット炎上」は身近なものになっているのです。

 

 

4.炎上の定義?

目に見える炎上とはわけが違う

 

1000万(限度)の「ネット炎上対応費用保険」の保険料は、業種や企業規模、SNSの利用状況によって異なりますが、年間50万から100万円になります。

ちなみにこの1000万円という保険金額は、過去のデータによって決定されたそうです。
炎上後、1カ月当たり300万円の費用がかかり、平均3ヶ月で事態が収束している、ということから導き出された金額で、販売元の損害保険ジャパン日本興亜は、初年度の2017年度に100件、今後5年間で1000件の契約を見込んでいるそうです。

果たして企業はこの保険に対しどう思っているのか、どう動いていくのか、という疑問の前に、素朴な問いが浮かびます。

「何を持って『炎上』と見なすのか?」です。

どこからが炎上で、どこからが炎上ではないか、とても微妙だと思いませんか?

大企業、もしくは著名人ならば情報が溢れやすく、件数(意見)が大規模になるのは当然です。
数値のみで炎上規模を判断するのは正しくありません。
すなわち、炎上の定義は難しく、もっと言えば、「炎上商法」という認知度を上げる手段も想定できます。「偽(フェイク)ニュース」(自ら自身を攻撃する)を行ない、拡散させる、非難の嵐を巻き起こす、激しい集中砲火を意図的に作る、というものです。

 

★モニタリングサービスの導入

 

そこで、本商品では保険加入の前提として、第三者が炎上かどうかを認定するモニタリングサービスを導入して対応すると発表しています。
SOMPOホールディングスのグループ会社であるSOMPOリスケアマネジメントと、コンサルティングを手掛けるエルテスが炎上の認定を行なうと。

ですが、分かりやすいライン(炎上か否か)ならば判定が安易でしょうが、そうでないものは難しいのでは? というのが一般的な意見でしょう。ひいては更なる改善策、打開策、すなわち検討が必要かもしれない、というのが正直な感想ではないでしょうか。

★イメージ、ブランドの毀損は補償できない

 

また、この「ネット炎上対応費用保険」は、ブランド価値の毀損(きそん)は、当たり前ですがカバーできません。
炎上の拡散防止に努めるために要した費用やコンサルティング費用、原因調査費用、対策に要したアルバイト代などは補償されますが、企業の利益やイメージ、つまりブランド価値が毀損しても、そこは補えません。
やはりここも火災保険と一緒です。
火災後、大切な思い出の品等を返してくれ、と説に訴えようとどうにもならないのと同じです。

斬新であり、素晴らしいアイディアでもあるネット炎上対応費用保険。
これからどのような拡がりを見せていくのか、それを最も注目しているのは、「まずは保険が適用された事例を見てから判断し、契約を検討しよう」と考えている経営者かもしれません。

 

5.言葉の重みについて

恐らくSNSの利用規約を読まないで同意する人が多数のはず

 

ネット炎上において、従業員による軽率な行動、消費者による人としてあるまじき行為によってもたらされるものは対策が講じにくいです。
つまり、いたずら感覚で情報を発信する人への対応策は難しいということです。
「客は対策できないのは分かる。でも従業員を採用したのは企業でしょ? ちゃんと選出すればおかしな従業員は減る――すなわち対策じゃないか」
という考え方もありますが、人の内面を全て面接で判断するのはやはり困難です。これも対策が講じにくいと言えるでしょう。

一方、企業側の不祥事、不適切な発言に関しては、当たり前ですが対策は取れます。
「きちんとした物づくり」であり、「正当な発言・サービス・CM」を心掛けることです。

ですが、企業にしろ、個人にしろ、炎上は減っていく気配はありません。
それはなぜか?
悪質なクレーマー、過剰に気に掛ける人、あらゆることに目くじらを立てまくる人、笑えない偽造行為によって炎上の事態を招くことももちろんありますが、大半は、冒頭でお書きした、「1度鏡を見ていない状態」によって生じています。
鏡を見ずに配信し、自ら火種を作っているのです。
それは炎上が大規模なら大規模なほど、自らの過失と言い切れます。
「こんなつもりじゃかった」と炎上後に思う――その感想自体が、鏡を見ていない証拠とも言えます。

 

★ジャスティン・サッコ氏炎上事件

 

例として話をひとつ挙げれば、ジャスティン・サッコという女性が、アフリカへ向かう搭乗直前に、

「アフリカに向かう。エイズにならないことを願う。冗談です。言ってみただけ。なるわけない。私、白人だから!」

本当に軽い気持ちでツイートをしたそうです。
彼女は日頃からよくツイッターでブラックジョークを飛ばしており、その時のツイートもそんなジョークのひとつにすぎなかったのですが、11時間のフライト後、「人種差別だ!」と信じられない数の怒りのリプライが書き込まれていたそうです。
その後、さらに火は大きくなり、全世界のトレンド第1位にまでなりました。

まさに「こんなつもりじゃなかった」ですし、今まで人柄で救われていた発言、あるいは普段は許されていた発言が、突如火を放つこともあるという典型的なパターンです。
意図とは違う捉え方をされ、悪意・揶揄・暴力的と判断されたのです。
無意味な一言が、意味のある一言に変わったのです。

鋭利な言葉、発言と思っていなくても、人の捉え方によっては刃物と変わる、強靱さを持つのが広告でありSNSであり、つまり言葉です。
その発言に火を点ける人がいて、木をくべる人(便乗する人)がいて、野次馬がいて、そして炎上するのです。

 

6.面白みのない世の中、生きづらい世界にしないために

SNSは匿名サイトとは違う!だからこそ言葉をうまく活用しよう!!

 

不特定多数の人に言葉を、自分の意志を伝えることは楽しいと同時にとても怖いことです。
伝達の基礎、5W1H(When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を) Why(なぜ)+How(どのように)したのか?)、これがひとつでも抜けると、自身の思いとは違う着地点へと導かれることがあります。
別の言い方をするのならば、
「突っ込もうと思えばいくらでも突っ込める発言」
ということです。

5W1H以外では、チョイスする言葉によって、大きく聞き手の印象を変える場合があります。
例えば、
「『裏切りは女のアクセサリーのようなものさ』というルパン三世の台詞であるように、女にはくれぐれも注意しましょう」
と、みなさんに呼びかけようとした文を作成した時、
サイト運営会社の編集者さんにより、
「『裏切りは女のアクセサリーのようなものさ』というルパン三世の台詞であるように、女性にはくれぐれも注意しましょう」
と書き直しの指示を受けます。
あるいは、読み返すという鏡を見る行為により、書き直します。

「女」を「女性」にしたほうがいいなと。

『美容男子』読者は圧倒的に男性が多く、おそらくどちらも変わらない文章に思うでしょうが、もしこれを女性が読んだ場合、後者の方が柔らかい印象で、不快な思いはしないはずです。
正確に言えば、蔑んだ物言いや罵った言葉ではなく、違和を感じない、一意見として捉えてくれる“確率”が上がります。

 

★ある程度の責任感・覚悟、そして想像する力

 

勘違いして欲しくないのは、ここではみなさんに、
「言いたいことを言うのを我慢してください」や、「ずる賢いとも言える知恵や建前を覚えてください」と言っている訳ではないです。

それでは自由のない、検閲の厳しい制限ばかりの嫌な社会、面白みのない世の中、生きづらい世界になってしまいます。

お伝えしたいこと、それは、言葉(情報)を放つことにもう少しだけ責任感を持ってほしいということです。

それが広告でも、つぶやきでも、どうしても言いたい意見でも、ある程度の覚悟を抱き、いい加減には放ってほしくないなと。
言葉狩りのような話ではなく、違う意見(価値観)の人もいる、それを見て悲しむ人もいる、読んで不快になる人もいるし、そういう確率があるということを頭の隅に常に置いておいてほしいなと。

そうすればきっと今よりも穏やかな社会になるはずです。
何だかんだで穏やかな気持ちで笑顔の日々、これに勝る幸せはないのですから、そういった社会をみんなで作っていきましょう。

 

SNS炎上保険とは? 言葉の重みとは?

  • 1. 最大1000万円補償、「SNS炎上保険」が2017年にできた!
  • 2. ネット炎上は本当に身近なものだから気を付けよう!
  • 3. 言葉の捉え方は相手次第。だからこそ慎重に、冷静に、そして読み返すことが大切!

ライター後記

「放っておけよ、ただのつぶやきだろ!」「だったらつぶやくな!」とSNS上のそんなやりとりでますます火は大きくなります。美容男子読者は、「もうやめとけって」「穏やかに行こうぜ」と言える、火を消せる、そんなカッコいい大人になってほしい、と思いますし、願いもします。

 

nokotta

私は仕事以外でできるだけ文章を書きたくないため、ガラケー(SNSノータッチ)です(笑)

読書が趣味。休日は喫茶店をはしごしながら本を読みまくります。

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